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トマト摂取がパーキンソン症を抑制する効果を確認

2000年4月3日

カゴメ株式会社総合研究所(栃木県西那須野町)は、パーキンソン症発症の抑制にトマトの摂取が効果的であることを、実験動物を用いた評価によりつきとめました。この研究内容は、2000年3月31日から4月2日に東京ビッグサイトで開催された日本農芸化学会2000年度大会にて発表いたしました。
 まず、トマトの乾燥粉末を20%添加した餌または普通の餌を、あらかじめ4週間にわたってマウスに与えました。その後、これらのマウスに、パーキンソン症を発症させる作用を持つ薬物(MPTP;1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6- tetrahydropyridine)を投与して、その作用を観察しました。
 パーキンソン症は、脳の黒質から線条体に投射するドーパミン神経*が選択的に脱落することで発症することから、線条体のドーパミン量がその発症の指標となります。そこで、マウスの脳の線条体に含まれるドーパミン量を測定したところ、普通の餌で飼育し、MPTPを投与したマウスでは、MPTPを投与しなかったものと比較して、明らかにドーパミンの量が減少していました。
 ところが、トマトを添加した飼料で飼育し、MPTPを作用させたマウスにおいては、ドーパミン量の減少が抑制されていました。このことから、トマトの摂取は、パーキンソン症の発症に対して抑制的に働くと考えられます。
 加齢に伴い増加する変性性神経疾患の中で、最も有病率が高い疾患であるパーキンソン症の発症には、活性酸素による障害が関係していると言われていますから、この作用は、トマトに含まれる強力な抗酸化物質であるリコピンによると推測されます。そこで、今後、その立証試験を行なっていくことを予定しています。また、トマトと同様に抗酸化作用を持つカロチノイドを豊富に含む赤ピーマンについても、評価を計画致しております。

*ドーパミン神経:神経伝達物質としてドーパミンを用い、情報の伝達を行なう神経細胞
線条体のドーパミン量