スナップエンドウの栽培&育て方!支柱を使えばプランターも可

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スナップエンドウの栽培&育て方!支柱を使えばプランターも可

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エンドウマメの中でも、さやごと食べられるように品種改良されたスナップエンドウ。肉厚で甘みがあり、サクサクとした食感で人気があります。種まきの時期は10~11月はじめで、冬を越して翌年の春から夏にかけて収穫します。家庭でできるスナップエンドウの育て方を紹介します。

用意するもの

  • スナップエンドウの種
  • 長さ70cm×幅30cm×深さ30cm程度のプランター
  • 培養土
  • 鉢底石
  • つるを絡ませる用の支柱(2m程度):3本
  • 固定用のひも
  • 移植ごて(園芸用の小型のシャベル)
  • 化成肥料
  • 不織布:寒冷紗(かんれいしゃ)でも可(寒さよけに便利)
  • 園芸用ハサミ
  • 防虫ネット

種まき

プランターに鉢底石を敷き、培養土を入れ、表面を平らにならします。
25~30cm間隔で3カ所、深さ2cmほどの植え穴をあけます。その穴に種を3粒ずつまきます。水はたっぷり与え、間引きをせずに育てます。

種まきから本葉が開くまでは鳥に狙われやすいので、防虫ネットや不織布をかぶせておくか、目の届くところに置いておきましょう。ネットは本葉が出たら外します。

追肥と土寄せ

植えつけから1カ月後、化成肥料20~30gを株の周りにまきます。続いて2月下旬、3月中旬に各1回、4月以降は収穫までに2週間に1回ずつ同量を追肥します。
追肥後は、毎回、土と肥料を混ぜ合わせて株元に軽く土寄せします。

冬越し

霜や風をよけるために不織布をかけるのがおすすめです。プランターを覆うようにトンネル状に支柱を刺して、不織布で覆います。2月下旬に追肥をするまでかけておきます。

支柱立て・誘引

つるが伸び始めたら早めにつるを絡ませる支柱を準備します。長さ2m程度の支柱を30cm間隔で立て、株を囲むように配置します。

その支柱を囲むように、地面から20cmくらいの高さに麻ひもを張り、支柱ごとに麻ひもをくるりと巻いて全体を囲みます。スナップエンドウの丈の伸びに合わせて、20~30cm間隔の高さでひもを張ると、つるが絡みやすくなります。

特に最初は、つるの先を支柱やひもに誘引しておきましょう。その後は自然とつるが絡むようになります。

下の画像のように、麻ひもの代わりにネットを張ってもOKです。

つるが伸びはじめたら支柱を立て、ひもやネットを張る

収穫

開花から20日ほど経ったころ、さやの長さが6~7cmになったら収穫時期です。緑色が鮮やかなうちに収穫しましょう。収穫が遅れると黄色味が増し、実も硬くなってしまうので、収穫の際には葉やつるをかき分けて、収穫摘時のものを探してタイミングよく収穫します。

さやの長さが6~7cmになったら収穫

注意したい病気と害虫

●かかりやすい病気
うどんこ病、褐斑病(かっぱんびょう)など。
●つきやすい害虫
アブラムシ、ハモグリバエなど。
専用の薬剤を使うか、アブラムシなどは霧吹きなどで防除剤をかけて虫を防ぎます。

最後に

上手に冬越しさせて、採れたてのスナップエンドウを味わってください。

藤田 智

藤田 智

恵泉女学園大学教授・副学長

1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は150冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
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最終更新:2023.09.27

文:アーク・コミュニケーションズ
写真(撮影):谷山真一郎
監修:藤田智、カゴメ
参考文献:
『NHK趣味の園芸 野菜の時間 藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修 NHK出版編(NHK出版)
『野菜とハーブのプランター菜園』藤田智監修(ブティック社)

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