トマトは世界の国々にも
深~く愛されています。
世界の人々とトマトの
知られざる関係について勉強します。




FAOのデータによると、国別の人口
1人あたりの
トマト摂取量の世界平均は
約18kgとなっています。
それに比べ、日本人1人あたりのトマト摂取量は10kg、1日プチトマト2個程度と、非常に少ないのが現状です。カゴメは、この日本人1人あたりのトマト摂取量を世界水準である18kgに近づけたいと考えています。




世界では、どれくらいの量のトマトが
生産されているのでしょうか?
トマトの生育には、水はけのよい土壌や日照量がたっぷりあること、昼夜の温度差があることなどが必要です。いってみれば避暑地の高原のような場所が適していて、原産地のアンデス高原も雨が少なく乾燥した気候です。
トマトは世界のさまざまな国で栽培されています。では、どの地域でどれくらいの量が生産されているのでしょうか?


2012年のデータをみると、世界中の生産量は16,179万トンにもなります。もっと も多いのが中国の5,000万トンでついでインドが1,750万トン、3位は1,321万トンのアメリカです。それに比べて日本は72万トンと中国の70分の1程度です。


世界各地で食べられているトマト。
国によって、味の好みやお料理の仕方も
さまざまです。
イタリア
イタリアを代表する料理としてパスタが有名ですが、ナポリではトマトを取り入れたパスタ料理が生まれ、たちまちイタリア全土に広がりました。パスタのほか、ピザやミネストローネ等トマトはイタリア料理の中で特に存在感の大きな食材です。


スペイン
スペインではトマトやパスタソースは生活の必需品です。パエリアやアヒージョ、ガスパッチョなど、トマトを生かした料理が多く、バレンシア地方では「トマト祭り」が行われるなどトマトは人々の生活に深く根付いています。


イギリス
アメリカで加工産業が発達するとトマトの缶詰の利用が広まったほか、調味料としてケチャップも使われるようになりました。
「チキンティッカマサラ」という、鶏肉をトマトソースとクリームのカレーで煮込んだ料理で、イギリス人の好みにあわせたアレンジメニューがあります。


アメリカ
サルサやシチューなどに多彩な料理の素材や調味料として広く利用されています。
また、トマトはファーストフードとのかかわりも深い食材です。生のトマトを薄くスライスしてハンバーガーに挟んだり、ホットドッグの味付けのトマトケチャップなど多様な利用がみられます。


出典:編者/中野明正「まるごと探求!世界の作物トマトの大百科」(農文協、2020年3月)