トマトの加工品の栄養!ペーストは何のレシピに使う?

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トマトの加工品の栄養!ペーストは何のレシピに使う?

監修:

トマトは生で食べるだけでなく、いろいろな加工品として料理に使われます。生のトマトと加工用のトマトの違いに加え、加工品の製造工程やおすすめの使い方、栄養などをまとめて紹介します。

知ってる?生食用トマトと加工用トマトの違い

トマトにはサラダなど生で食べるトマトと、トマトジュースやトマトケチャップなどに使われる加工用トマトがあります。生食用と加工用では、栽培方法や品種などが異なります。

●生食用トマト

支柱で茎を支えながら、上へと伸びるように育てられます。ビニールハウス栽培にも向くので、通年で収穫が可能です。桃太郎やミニトマトが一例として挙げられます。

●加工用トマト

日差しを多く浴びるように、支柱を使わず地面をはわせるように育てます。そのため、収穫は真夏に限られます。生食用トマトよりも皮がかたく、真っ赤な色、カロテノイドのひとつであるリコピンの量が多いのが特徴です。イタリア産のサンマルツァーノなどがこちらに含まれます。

生食用と加工用トマトのリコピン量の違い、効率のよい摂取方法
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トマトの加工品はどうやって作られる?

主なトマトの加工品の作られ方

●トマトジュース

完熟トマトを細かく砕いて搾汁するか裏ごしして皮や種を取った「ストレート」と、濃縮トマト(※1)に水を加えて希釈した「濃縮還元」の2種類があり、それぞれ、食塩添加と食塩無添加があります。

1 トマトペーストやトマトピューレーのこと。トマトを細かく砕いて搾汁、または裏ごしし、皮や種などを取り除いた後濃縮したもので、無塩可溶性固形分(※2)が8%以上のもの

2 可溶性固形分:搾汁液の中に溶けていて、乾燥させると固まる物質のこと。
無塩可溶性固形分:可溶性固形分から食塩分を除いたもの。

[使い方]
そのまま飲むだけでなく、料理の材料としてスープやリゾット、パスタソースとしても使えます。

トマトジュースを使ったレシピ
トマトそうめん
鮭とかぶのトマトクリーム煮の取り分け離乳食
トマト鍋

●トマトピューレー

濃縮トマトのうち、無塩可溶性固形分が8%以上、24%未満のもの。または左記の濃縮トマトに少量の食塩、香辛料、タマネギなどの野菜やレモンなどを加えたものです。

[使い方]
ロールキャベツ、ミートソース、スープなど、煮込みやトマト料理のベースに使えます。

トマトピューレーを使ったレシピ
ピザトースト
ラタトゥイユの取り分け離乳食

●トマトペースト

濃縮トマトのうち、無塩可溶性固形分が24%以上のもの。または、左記に少量の食塩、香辛料、タマネギなどの野菜やレモンなどを加えたものです。

[使い方]
シチューやカレーなど、洋風の煮込み料理のコク出しや隠し味、ピザソースのベースにおすすめ。

トマトペーストを使ったレシピ
自家製トマトソース(コク出しにトマトペーストを加える)

●トマトケチャップ

濃縮トマトに食塩、香辛料、食酢、糖類、タマネギ、ニンニクなどを加えて調味したもので、可溶性固形分が25%以上のもの。

[使い方]
フライドポテトにつけたり、オムレツにかけたりするほか、あえたり炒めたりと料理の味付けに幅広く使えます。
なお、トマトケチャップを油と一緒に炒めると、濃厚でコク深い味わいが適うのでおすすめの調理法です。

トマトケチャップを使ったレシピ
ピザトーストとエッグトースト
トマトケチャップ×ツナ缶の簡単あえもの4選
野菜たっぷりナポリタン
トマトケチャップ出汁の野菜たっぷり味噌汁
野菜たっぷりミートソースパスタ
トマトケチャップ出汁の炊き込みご飯

トマトケチャップを作ってみたい方はコチラ
自家製トマトケチャップ

●トマトソース

濃縮トマトに、皮を取って刻んだトマトを加え、食塩や香辛料で調味したもの。または、これに食酢、砂糖類、食用油脂、酒類、タマネギ、ニンニクなどを加えたものです(いずれも可溶性固形分が8%以上25%未満)。

[使い方]
さらりとして味付けは薄めです。ミートソースやトマトソースなどのパスタソースはもちろん、煮込みハンバーグやラタトゥイユなどの煮込み料理のベースに。

トマトソースを使ったレシピ
自家製トマトソース
ラタトゥイユ

●チリソース

トマトを刻むか粗く砕き、皮を取り除いて濃縮したものに食塩、香辛料、食酢、砂糖類を加えて調味したもの。または、これにタマネギ、ニンニク、ピーマンなどなどを加えたものです(いずれも可溶性固形分25%以上)。

[使い方]
ピリッとした辛さが特徴。料理の味付けやソースで使います。

チリソースを使ったレシピ
とうもろこしご飯(味変にチリソースを加える)

加工品と生、栄養はどう違う?

トマトの加工品の栄養は、生のトマトとどう違うのでしょうか。生トマト(赤色、果実)、トマトジュース(食塩無添加)、トマトピューレー、トマトペースト、トマトケチャップ、トマトソース、チリソースの栄養を比べました(生、可食部100gあたり)。
生のトマトと比べると、濃縮されている分トマトの加工品のほうが、カリウムが含まれます。
一方、ビタミンに関してはトマト加工品のほうが低いものも見られました。また、トマトペーストはより濃縮率が高い分、今回比較した栄養素では全体的に含有量が多くなりました(※3)。

3 トマトペーストは、トマト加工品の中でも濃縮率がより高いため、普段使用する量を踏まえて参考にしてください。

トマトの加工品と生のトマトの栄養素の比較のグラフ

最後に

トマトの加工品の特徴や栄養を知って、料理に活かしてください。

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