

ヨーグルトやチーズに含まれる「乳酸菌」は、
植物由来の食べ物にも
含まれていることは
ご存知ですか?
「植物性乳酸菌」の基本を勉強します。




植物性乳酸菌は
動物性乳酸菌の10倍もの種類があるといわれ、
漬物や味噌など、さまざまな食品に
その存在を確認することができます。
「植物性乳酸菌」は、野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌のこと。とりわけ、日本では漬物や味噌、さらには酒など米の発酵食品まで、さまざまな食品に生育しています。一方、発酵した「乳」に生育するものは「動物性乳酸菌」と呼び、それぞれ区別しています。
動物性乳酸菌の主な「エサ」は、「乳」に含まれる乳糖ですが、植物性乳酸菌は、「野菜や大豆、米」などに含まれるブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖などを「エサ」にできます。また、動物性乳酸菌の種類は約20種類ほどですが、植物性乳酸菌はその約10倍の種類があるといわれています。






植物性乳酸菌の中には
免疫賦活作用が確認されているものがいて、
それらには病気になりにくい体にする効果が
期待されます。
乳酸菌の健康効果としてよく知られているのが、腸の環境を整える「整腸作用」です。他にも、免疫賦活作用(免疫を活性化させる作用)、抗菌作用など、その働きは実にさまざまですが、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌にくらべ、より活性が高いものがあるのではないかと期待されています。
<腸管免疫の活性> 腸管粘膜には、外から浸入してきた細菌やアレルゲンなど体に害になるものが体内に入るのを防いでくれる抗体が多く存在しますが、植物性乳酸菌は、この腸管免疫系を活性化すると考えられるデータが出てきています。


植物性乳酸菌の「生きて腸まで届く力」が、
私たちの腸内環境を
改善する力として注目を集めています。
植物性乳酸菌が生育する食物は乳に比べ栄養が豊かではなく、塩分やタンニン系化合物など、その成長を阻む成分も含まれています。しかし、植物性乳酸菌は、そのような過酷な環境でもたくましく生き抜いているのです。したがって、植物性乳酸菌はその「強さ」から人間の体内の胃酸や消化液といった過酷な環境をくぐり抜け、生きて腸まで届く確率が高くなると考えられています。
そういったことから、この植物性乳酸菌の働きに研究者や医薬品メーカー、食品メーカーが注目し始めています。私たちの体にもともと備わっている「免疫力」を強化するはたらきを持ちながら、「生きて腸まで届く力」が強いと考えられている植物性乳酸菌。私たちの体内環境を正常化させるそんな植物性乳酸菌のパワーが、今、見直されているのです。



