


「甘夏」の一大産地だった熊本県不知火町。「甘夏」人気が下降線をたどり始め、代わりの次世代ホープを育てようと「デコポン」に注目しました。
見かけが悪い(凸!)上に、収穫したては酸っぱい!でも、何ヵ月か倉庫に保存しておけば酸が抜け、独特の香りと酸味・甘味のバランスのいいミカンになることが、
むしろ強みになるのではないか…一抹の不安を残しつつも、生産者組合をあげて「デコポン」栽培に取り組むことにしました。
「デコポンと運命をともにする!」との、不退転の決意だったのです。そのデコポン導入時からのパイオニアのお1人が坂下さん。
「いっぺん、皆で決めたことばい。よっしゃ!やっちゃる!という意気込みだったな」と当時を振り返ります。
5年ほどの試験栽培を経て、平成3年(1991)年初出荷。たちまち市場の人気を得て、「デコポン」という愛らしい名前が全国に知られることになりました。