


有田川の左右の里山には、てっぺんまで段々畑が整然と等高線を描き、みかんが植え込まれています。
温暖な気候、水はけのいい斜面の畑など、みかん栽培に適した気候風土が、全国有数のみかん産地を形成してきたんですね。
それも、450年以上も前から!「斜面がきつい段々畑では命がけの作業やけど(笑)、ご先祖さんたちが有田川の河原から石を担ぎ上げて築いてきた石垣の段々畑、ここのみかんは、やっぱり味がええなあ」と語るのは、みかん農家4代目の猪谷(いだに)さん。
「みかんには表年と裏年とあって、収穫量が大きく変わる。この差を少しでもなくすようにつくるんが、農家の腕なんやね。それは春の剪定から始まって、花の付け具合、青い実の時の摘果…、1年を通じて、ええ実りになるようしっかり見極めてつくるんよ」。
雨は神頼み、日照りが続いていよいよとなれば散水車の登場です。「今は、水さえも買う時代なんよ」。すべてはお客さまの「おいしい!」の一言のために、ですね!