彩り野菜に含まれるβ-カロテンが隠れジミに効く?

実はにんじんなどの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、隠れジミへの予防効果が期待できるといわれています。本記事では、そもそもなぜシミができるのか、β-カロテンがなぜ予防に繋がるのか、効率的な摂取方法やどの程度効果が期待できるのかを、研究結果とともに紹介していきます!

01まだシミではない?紫外線によって生まれる隠れジミ

お肌の大敵といわれる紫外線。紫外線量は日本のどの地域でも1月頃から徐々に増え始め、夏に向けて非常に多くなっていきます。実際に紫外線を浴びると肌ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

肌への紫外線の影響(イメージ)

紫外線を浴びると、肌の中で活性酸素が発生します。この活性酸素の刺激を受けることで、肌の奥にあるメラノサイトという細胞が、シミの原因となるメラニンをつくります。この肌の奥に潜むメラニンこそが隠れジミと呼ばれ、いずれ肌の表面に現れるとシミになる可能性があるのです。

そして紫外線を多く浴びている人ほど、肌の内側にシミ予備軍となる隠れジミが増えてしまいます。

02肌に蓄積される野菜の成分

緑黄色野菜に多く含まれる野菜の色の成分カロテノイドは、紫外線によって生まれる活性酸素を消去する働きを持っています。

このカロテノイドは、目に見える肌の外側から内側の皮下組織にまで、肌のさまざまな箇所に蓄積されます。中でも、カロテノイドの一つであるβ-カロテンは肌に蓄積されやすく、常に肌に蓄えておくことで隠れジミの予防機能が期待できます。
しかし、β-カロテンは体内でつくりだすことができません。日々の生活の中で減ってしまうため、継続して補給することが重要です。

03β-カロテンが摂取できる!代表的な野菜

β-カロテンを豊富に含む身近な食材は、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、にら、小松菜、ちんげん菜が代表例!
また、β-カロテンを含む一部のカロテノイド(α-カロテンやβ-クリプトキサンチンなども含む)は、体内に吸収された後にビタミンAに変換されるので皮膚や粘膜の健康を維持する役割も期待できます。

肌のためにカロテノイドを継続して補給

04吸収率1.5倍?β-カロテンを効率的に摂る食べ方

野菜に含まれるβ-カロテンを効率的に摂取するには、野菜を加熱したり細かく砕いたりするのがおすすめです。β-カロテンは固い細胞壁の中に閉じ込められており、加熱・破砕することで細胞壁が壊され、成分が外に出てきます。例えば、にんじんをピューレ状で摂取すると、生で食べるよりも吸収率が1.5倍にUPします。

手軽に野菜摂取ができる野菜・果実ミックスジュースにおいても同様で、生のにんじんよりもβ-カロテンを効率よく吸収することができるという研究結果が出ています。

β-カロテンの吸収のされやすさ
β-カロテンの吸収量の比較

また、油に溶けやすい性質を持つβ-カロテンは油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。例えば、油炒めや揚げ物は効率よくβ-カロテンを摂取することができます。

05数値でみる隠れジミへの効果!

実際に隠れジミへ効果があるのか?改善がみられた研究結果を紹介します!

にんじんを主とした野菜・果実ミックスジュースを毎日200ml、8週間飲み続けたグループと、同量の水を飲み続けたグループの隠れジミスコアを比較しました。

隠れジミスコアの経時的な変化

野菜・果実ミックスジュースを飲んだグループは水を飲んだグループに比べて、1カ月で隠れジミスコアが改善しました。
また、血中のβ-カロテン濃度が高い人ほど隠れジミスコアが改善する傾向もみられました。

隠れジミの予防が期待できるβ-カロテンを含む、彩り野菜を積極的に摂ってあざやかな生活を目指しましょう!