大豆でつくる骨折知らずの丈夫な骨!
大豆イソフラボンのチカラって?

加齢とともに低下する骨密度。その予防には、カルシウムやビタミンD、ビタミンKに加えて骨と関係が深いとされている大豆イソフラボンの摂取が重要とされています。本記事では、骨の病気である骨粗しょう症の要因と年齢によるリスクを解説し、その予防効果がある栄養成分と食べ物を紹介します。

01骨は日々壊され、作られている?

私たちの骨は日々少しずつ、新陳代謝によってつくり替えられています。
具体的には、「古い骨が壊される骨吸収」と「新しい骨が補充される骨形成」が繰り返されバランスを保っているわけですが、このバランスが崩れ、骨形成よりも骨吸収が上回ると、骨密度が低下します。
この骨密度の低下によって骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気のことを骨粗しょう症といいます。

骨の新陳代謝のイメージ図

特に女性は、年齢を重ねると骨粗しょう症が起こりやすくなるといわれています。その理由と関係しているのが、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)の減少です。

02数値で見る!〇歳から急激に減る骨量

女性ホルモンであるエストロゲンは、脂質代謝や血管機能など全身に作用することで、健康維持に重要な役割を担っています。また、もう一つの重要な機能として、骨量の維持があります。エストロゲンは骨形成を進め、また骨吸収を抑えることで、骨量を維持します。

このエストロゲンは卵巣機能の活動と深い関わりがあり、加齢とともに骨量にも変化がみられます。年齢と閉経に伴う骨量の推移をみると、卵巣機能が弱まり始める40代から骨量は減少し始め、エストロゲンの分泌が急激に低下する閉経前後の50代ではさらに急激な骨量の減少がみられます。

年齢と閉経に伴う骨量の変化

加齢とともにエストロゲンが減ってしまう中で、どのように骨粗しょう症予防をすればよいのでしょうか?その一つに、エストロゲンに似た働きをする成分を摂ることが有効だとされています。

03大豆イソフラボンで骨粗しょう症を予防?

前述したエストロゲンに似た働きをする成分には、大豆に多く含まれる大豆イソフラボンがあります。その分子構造はエストロゲンと似ていることから、別名「植物性エストロゲン」とも呼ばれます。

エクオール産生菌という腸内細菌を持っている人が大豆イソフラボンを摂取すると、腸内でエクオールという物質に変わり、エストロゲンと同様のメカニズムで骨形成を促進することが報告されています。また、摂取することで骨吸収の改善がみられた研究結果もあります。これらの結果より、大豆イソフラボンは、骨粗しょう症予防の一つとして期待されているのです。

※エクオール産生菌を持つ人の割合は日本人のうち約2人に1人といわれています。エクオール産生菌を腸内に持たない人はサプリなどでエクオールそのものを摂取する必要があります。

04〇〇を食べて骨折を予防!

大豆イソフラボンは、大豆を原料とする加工食品のほとんどに含まれています。例えば、日本人の食卓には欠かせない豆腐や納豆には多く大豆イソフラボンが含まれています。これらの大豆食品は、良質なタンパク質源であるとともに、日本人に不足しがちなカルシウムを摂取できる食品としてもおすすめです。

日々の食事に大豆食品を上手く取り入れることで、骨まで若々しいあざやかな生活を目指しましょう!