疲労回復?酔っ払い防止?
真っ赤なトマトジュースの力!

トマトは体に良い成分を多く含むため、ジュースに加工しても様々な効果があるといわれています。本記事では、長年の研究から分かった2つの期待できる効果「運動後の疲労回復」と「アルコールの酔い覚まし」について、データとともに解説します。

01運動の合間にトマトジュースを飲もう!

「運動中の飲み物にトマトジュースが良い」と聞くと意外に感じられる方が多いのではないでしょうか。実は、「トマトジュースが運動による疲労軽減に繋がる」という研究結果が出ているのです。

カゴメ、国際医療福祉大学の共同研究にて、健康な成人10人に運動を1時間、前半と後半の2回に分けて行ってもらい、その運動の合間にトマトジュース320mlを飲んでもらいました。

まずは、「運動直後に疲れを感じているか」の主観的な疲労の調査結果です。
疲れを20段階で分け、運動終了直後の疲労感について調査を行いました。例えば15という数値は、自分の体感した疲労は「きつい」という結果を意味します。

運動終了直後の疲労感

調査の結果、トマトジュースを飲んだ人の方が水を飲んだ人よりも、感じた疲労感が少ないことが明らかになりました。

次に、乳酸値推移のデータです。
乳酸とは、運動した際に体内で糖の利用が高まり、その過程で発生する物質を指します。一般的に乳酸が蓄積すると筋疲労などの原因になるといわれる一方で、乳酸はエネルギー源として利用されるため、乳酸の代謝を高め、効率よく利用することが重要と考えられています。

乳酸値の推移

乳酸値推移のデータより、トマトジュースを飲んだ人は、水を飲んだ人よりも運動直後に増加する乳酸値が低くなることが分かりました。また、水を飲んだ人より、その後の乳酸値も低く、緩やかに推移しています。

この結果から、トマトジュースを飲んだことにより、乳酸の代謝が促進され、エネルギーとして効率よく利用されたことが考えられます。

トマトは栄養価が非常に高いことから「どの成分が疲労回復に作用しているか」のメカニズム解明にさらなる研究が必要ですが、運動をするみなさんは、疲労軽減に繋がるトマトジュースを取り入れてみてはいかがでしょうか。

02トマトジュースとアルコールを一緒に飲むと酔いの回りが緩やかに!?

お酒のおつまみに冷やしトマト、おいしいですよね!ここからは、お酒にまつわるトマトの研究を紹介します。

トマトジュース缶3本(約160ml×3本)と焼酎甲類(ストレート約100ml)の同時摂取試験を実施し、血中アルコール濃度を調べた結果、トマトジュースを飲んでいない場合(水と焼酎甲類を摂取)と比較して、トマトジュースを飲んだ場合の方が血液中のアルコール濃度が顕著に低下することが分かりました。
また、計算上、体内に留まるアルコール量が約3割減少し、体内からアルコールがなくなるまでの時間も約50分早くなりました。

トマトジュースと血中アルコールの関係

このことから、飲酒時にトマトジュースを飲むことで、体内での急激なアルコール濃度の上昇を抑え、酔いの回りを緩やかにし、酔い覚めも早くする可能性があることが分かります。

本記事ではトマトジュースに関する2つの研究結果を紹介しましたが、トマトジュースは他にもいろんな効果があると考えられています。あざやかで健康的な生活を送るためにも、ぜひ生活の様々なシーンでトマトジュースを取り入れてみることをおすすめします!!