彩り野菜のチカラで免疫力アップ!
今日から摂りたい栄養素と簡単レシピ!

健康な生活を送るために必要な免疫力。私たちが普段食べる野菜には、この免疫力を維持する栄養素が豊富に含まれています。本記事では、免疫力維持における野菜摂取の重要性に加え、日本人に不足しがちな栄養素やその効率的な摂取方法を紹介します。

01免疫力とは?人の持つ3つの防御機能!

免疫力とは、外から入ってくる細菌やウイルスなどから体を守り、健やかに保とうとする働きのことです。私たちの体には大きく3種類の防御機能が備わっています。

まず、外からの侵入を防ぐ第一の壁が粘膜免疫です。口や鼻の中、気管等の粘膜が異物の侵入を防ぎ、感染から守ります。

次に、体内に侵入した細菌やウイルスに対しては、自然免疫と獲得免疫が二段構えで働き、体を守ります。自然免疫を担う細胞は常に体内をパトロールし、異物を発見すると直ちにこれを攻撃します。また、その異物の情報は獲得免疫を担う細胞に伝達されます。
情報を受け取った獲得免疫の担当細胞は、その情報を基に攻撃相手を見つけ、集中的に攻撃します。その際の武器にあたるものが抗体です。
また、得られた情報は細胞に記憶され、次に同じ異物が入ってきた際すぐに攻撃することもできるようになっています。

複数の「免疫の壁」が体を守る仕組み

免疫力が低いという状態は、これらの防御機能が弱いことを指し、風邪にかかりやすくなったり病気を治す力が弱まったりします。では、免疫力を維持するためには何が必要なのでしょうか?

02免疫力を維持するために!野菜から摂れる栄養素

免疫力を保つためには、食べ物からの適切な栄養摂取が欠かせません。例えば、ビタミンA、C、B6は粘膜の健康維持を助ける働きをします(※1)。そして、日本人はこれら栄養素の多くを野菜から摂取しており、ビタミンAはその53%をβ-カロテンとして野菜から摂っています。また、ビタミンCの40%、ビタミンB6の18.3%も野菜から摂取しています。(厚生労働省「国民健康・栄養調査(平成30年)」より)

各栄養素について野菜から摂取している割合

日常生活の中で野菜が不足すると、これらの栄養素が足りなくなり、免疫力の維持が難しくなってしまいますが、ビタミンAやビタミンCなどの平均摂取量(1人1日当たり)は、食事摂取基準で定められた推奨量に達していません。 (厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)、令和元年国民健康・栄養調査報告より)
そこで、次はより野菜から摂取している割合が高いビタミンAを効率よく摂るための方法を解説します。

03野菜と〇〇を一緒に食べて栄養吸収率アップ!

ビタミンAを摂るには、緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンの摂取が欠かせません。β-カロテンは、人間の体内で必要な量だけビタミンAに変換されます。つまり、不足しがちなビタミンAをかしこく摂るためには、野菜から効率的にβ-カロテンを摂ることが重要なのです。

このβ-カロテンは、食べ方次第で体内への吸収効率が変化します。例えば、加熱したり細かく砕いたりすることで、体内への吸収効率が上がります。実際にカゴメの研究でも、生にんじんよりも加工された野菜・果実ミックスジュースの方が、効率よく体内に吸収できるという結果が出ています。

また、β-カロテンは油に溶けやすい性質を持っているので、油と一緒に摂るのがおすすめです。例えば、油炒めや揚げ物にすることで、β-カロテンの吸収率を高めることができます。

04免疫力を維持する簡単彩り野菜レシピ

最後に、β-カロテンを効率的に摂ることができるかぼちゃやにんじんを使った簡単レシピを紹介します。

■かぼちゃのサブジ

・材料(2人分)

  • かぼちゃ:1/6個(200g)
  • 塩:小さじ1/4
  • カレー粉:小さじ1/2
  • クミンパウダー:小さじ1/4
  • 粗びき黒こしょう:小さじ1/4
  • 油:小さじ2

・作り方

  1. かぼちゃは種とワタを除き、1cm厚さのくし形切りにする。
  2. フライパンに油を熱し、かぼちゃ、塩、カレー粉、クミンパウダー、黒こしょうを入れて全体を混ぜながら中火で炒める。
  3. 全体にスパイスがからんだら弱火にし、途中2~3回混ぜながら7~8分ほど蒸し煮にする。竹串をさしてみて、スッと入るようになればでき上がり。

出典:VEGEDAY

■にんじんと水菜のごまマヨあえ

・材料(2人分)

  • にんじん:小さめのもの1本(130g)
  • 水菜:1株(30g)
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  • 白すりごま:大さじ2
  • マヨネーズ:大さじ1
  • 塩:少々
  • 牛乳または水:小さじ1

・作り方

  1. にんじんは短冊切りにし、水菜は4cm長さに切る。
  2. 耐熱皿に水にくぐらせたにんじんを入れ、ラップをし、電子レンジ600Wで2分30秒~3分ほど加熱し、取り出して冷ます。
  3. 水菜は耐熱皿に入れラップをし、電子レンジ600Wで20秒ほど加熱し、水に取り、水気を絞る。
  4. ボウルにAを合わせ、にんじんと水菜をあえる。

出典:VEGEDAY

これらのレシピはあともう1品欲しい!そんな時にサッとつくれる手軽さに加えて、加熱や油調理によってβ-カロテンの吸収率を高めることができるのでおすすめです。

免疫力を保つ上で、野菜は重要な栄養素の供給源になっています。野菜不足にならないよう意識して摂ることで、元気であざやかな生活を送りましょう!