ブロッコリーに含まれる成分で肝機能を改善!

長年の研究から、ブロッコリーには肝機能を改善する成分が含まれることが分かっています。本記事では、肝機能が弱まると体にどんな悪影響があるのかを解説し、予防策として体の防御機能を改善する効果が期待できるブロッコリーの摂取方法を、選び方や食べ方とあわせて紹介します。

01肝臓にはなんと500種類以上の働きが!?

私たちの体には、生まれながらにして自分の体を守る機能が備わっています。
代表例として、体をウイルスなどの異物から守る免疫機能、活性酸素を消去して老化を防ぐ抗酸化機能、有害物質を毒性の低いものに変換し体外へ排出する解毒機能などが挙げられます。これらの機能が正常に働くことで、私たちは日々健康に過ごすことができるのです。

私たちの体に備わっている防御機能の例

そして、その全身の健康を保つために大切な解毒機能を備えているのが肝臓です。
肝臓は体の中で最も大きな臓器で、アルコールの分解をはじめとする500種類以上もの働きがあるといわれています。

しかし、習慣的に食べすぎや飲みすぎ、たばこの吸いすぎなどが続くと、肝臓の細胞が損傷してしまい、病気にかかってしまう恐れがあるため注意が必要です。
肝臓は沈黙の臓器といわれるほど、異常に気付くのが難しい臓器でもあります。定期的な検診などで、肝臓の状況を把握することを心がけましょう。

02ブロッコリーで肝機能が改善!?

肝臓が持つ様々な防御機能は、ブロッコリーに含まれるスルフォラファングルコシノレート(以下、SGS)という成分によって働きを高めることができます。
SGSは、解毒作用を持つ酵素を活性化する力があるため、解毒を行う臓器である肝臓の働きと関わりが深いとされるのです。

そこで次は、実際にSGSの摂取が肝臓にどのように作用するのかを肝臓の健康を表す指標である「肝機能マーカー」をもとに調査した結果を紹介します。

▼研究:肝機能マーカーの数値が改善 (※1)
肝機能マーカーの値が高く肝機能異常と診断された人に、SGSを含む食品を2か月間摂取してもらい、その前後の血清中肝機能マーカー値を調べました。その結果、摂取していない人と比べて、肝機能マーカーのうちいくつかの項目での数値改善がみられました。

この結果からも分かるように、ブロッコリーは肝機能の改善効果が期待されています。
最後に、肝機能を改善するために選びたいブロッコリーの種類とおすすめの食べ方を紹介します。

03発芽間もないブロッコリーは特に栄養が豊富!?

ブロッコリーに含まれるSGSが肝機能を高めることは、これまでもお伝えしてきました。中でも特に肝機能が気になる方へは、SGSがより豊富に含まれる発芽間もないブロッコリー(以下、ブロッコリースプラウト)がおすすめです。

特に発芽3日目(初期)のブロッコリースプラウトは、成熟したブロッコリーと比べ、同じ重量当たり約20倍のSGSが含まれています。この他、β-カロテンやビタミンK等をみても、ブロッコリースプラウトの方がより栄養成分を豊富に含んでおり、健康維持への効果が期待できるでしょう。

ブロッコリースプラウトと
ブロッコリーに豊富に含まれる栄養

このように栄養豊富なブロッコリースプラウトですが、加熱することで栄養が損なわれてしまうという側面もあります。そのため、生のままサラダやサンドイッチに入れたり、パスタやうどんにトッピングしたりして食べることがおすすめです。

以上、本記事では、体の防御機能を高めるSGSとそれを豊富に含むブロッコリースプラウトを紹介してきました。

肝機能の改善が期待できる成分をより多く含むブロッコリースプラウトを食べて、体の内側から健康であざやかな生活を送りましょう!