東日本大震災 復興支援

東日本大震災復興支援室の活動


「カゴメの成長は社会の成長とともに」という考えのもと、2011年10月に「東日本大震災復興支援室」を設置して、東日本大震災の被災者や復興に携わる方々と「共助の絆」を結び、「農業復興」「地域再生を担う人材育成」「こころとからだの健康再生」につながる様々な活動を続けています。

2019年からは被災地の交流人口拡大にむけて、「産業振興」と「地域振興」にも力を入れています。

農業高校でのトマト栽培の授業

2012年より東北の農業高校に教材となる加工用トマト苗を配布し、トマトの露地栽培、調理、加工および販売体験などの社会体験授業を提供することで、未来の農業人の夢を応援しています。2022年度は6校に苗を提供し、3校で体験授業を実施しました。

2022年度の活動に参加した生徒からは「加工用に使う品種だから果皮が厚く、普通のトマトより若干固くて実が割れにくくて収穫の時に扱いやすかった。」「自分たちが作ったトマトを使用して何かを作るということが初めてだったのと、やはりお店で買うよりも手をかけて一つ一つ大事に作ったトマトは格別に美味しかったです」などの感想をいただきました。

産業振興と地域振興の支援

復興庁主催 被災地域の地元企業と支援企業をつなげる「結の場」への参加

2019年に被災地域の地元企業と支援企業をつなげる「結の場」(主催:復興庁)に初めて参加しました。2020年より、当社のマーケティング担当者や販売促進ツール、メニューレシピ作成担当者が、宮城県東松島市の食品メーカー、石巻市のわかめ加工業者の活動に対して、アドバイスなどを行いました。2022年度は宮城県の事業者3社、岩手県の事業者2社、福島県の事業者2社 合計7社の活動を応援しました。各社商品をカゴメの社内販売で取り上げ、当社従業員のアンケートをフィードバックすることで、商品の開発・改良やマーケティングのヒントにしていただいています。


南三陸ワインプロジェクトに参加

2019年度から南三陸町入谷地区のぶどう畑の栽培とワイン製造の応援として、畑の草刈やワインの瓶詰のお手伝いを開始いたしました。2022年度も南三陸町の田束山山頂のブドウ畑の耕作・支柱設置のお手伝いやワイナリーのイベントに参加。入谷地区で「凛々子®」の栽培も行いました。


地域ネットワークとの連携

こども食堂への支援や被災地の食育活動のお手伝い

野菜ジュースや調理食品などを提供するとともに、地元NPOに野菜摂取の啓蒙活動を実施しました。


被災地の子供たちに農業と料理の楽しさを体験してもらう機会の提供。

カゴメトマトジュース専用のトマト苗「凛々子®」を提供して、子供たちにトマトの収穫と調理を体験していただきました。


災害公営住宅におけるコミュニティ支援の強化。

主にシニア世代にむけて、野菜摂取量推定機『ベジチェック®』を活用した野菜摂取の啓発イベントをリモートで実施しました。


東北地域での食育支援活動(2012年~2020年)

食育に関するコンテンツを活用して、2012年~2020年の間、被災地の方々の健康な食生活や、子どもたちの健やかな成長を応援するため、従業員が直接被災地を回って、食育支援活動を行いました。40年の歴史をもつ食育劇「カゴメ劇場」のノウハウを活かして構成した東北被災地向けの食育公演「カゴメベジタブル劇場」や、調理の実践を通じた食育活動「調理体験」などなどを通じて、被災地の復興支援を行いました。

公益財団法人みちのく未来基金による震災遺児の進学支援

2011年に、カルビー株式会社・ロート製薬株式会社とともに、宮城県仙台市に「みちのく未来基金」を設立し、震災遺児の進学の夢を支援する活動を開始しました。現在はエバラ食品工業を加えた4社で運営しています。
東日本大震災によって親を亡くされた子どもたちの高校卒業後の高等教育進学のために、全国から寄附をいただき、入学から卒業までに必要な入学金と授業料の全額(年間上限300万円)を返済不要の奨学金として給付しております。この活動は震災当時お腹にいた子どもが大学(院)を卒業するまで、今後四半世紀にわたり長く支援を続けてまいります。
基金では奨学金の給付だけでなく、心のケアも重視しており、みちのく生(基金で支援している奨学生)同士が親睦を図るイベントの開催や、進学後も1年に1度、面談の機会を設けるなどしてフォローしています。
毎年3月にはみちのく生と支援者が一堂に会する「みちのく未来基金の集い」を開催しています。進学を果たした新入生が将来の夢と希望を発表し、大学・短大・専門学校を卒業する先輩が震災や基金への想いを語り社会に羽ばたいていきます。

【みちのく未来基金のスタッフとして働くカゴメ社員のコメント】

子どもたちに寄り添い、相談しやすい環境や雰囲気づくりを心掛けています。
進学支援だけでなく、みちのく未来基金を通じた繋がりや経験を糧としてもらえるよう取り組んでいます。