「植物性乳酸菌」は、野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌のこと。とりわけ、日本では漬物や味噌、さらには酒など米の発酵食品まで、さまざまな食品に生育しています。一方、発酵した「乳」に生育するものは「動物性乳酸菌」と呼び、それぞれ区別しています。
あるとき、ルイ・パストゥール医学研究センターの岸田綱太郎博士(1920〜2006年)が目にしたのが「京都の男性は全国2位の長寿」という新聞記事。ご自身も京都生まれの博士は、この記事に興味を持ち、京都人が好んで食べる漬物を、まさしく“かたっぱし”から調べあげました。その結果、京都の漬物の中でもとりわけ酸味のある「すぐき」の中から全く新しい乳酸菌の一種を発見。それを「ラブレ菌」と名づけたのです。
京都の冬を代表する漬物「すぐき」。酢茎菜(すぐきな)というかぶの一種を漬け込んで作られる。