カゴメの食育

子どもの野菜嫌いどうしてる?

ママたちと人気インスタグラマー HIBI-YUUさん ベジトレ

「お野菜、嫌い…」 ママ・パパの気持ちなんて関係なしに、どうして子どもって野菜を嫌がるのでしょう。 「うちの子ワガママ?」いえいえ、そんなことはないんですよ。 インスタグラムを中心に人気のイラストレーターhibi_yuuさん家のエピソードマンガと、 ママたちの情報交換から、子どもが野菜を苦手な5つの理由と、 無理なくできる工夫のヒントをお届けします。

hibiさんプロフィール 息子さん、娘さんのクスッと笑える日々を、インスタグラムを中心に発表。 書籍『hibi家のムスコとムスメ』(河出書房新社)も上梓。

ヒビユウさん (@hibi_yuu)

登場人物

  • さくらちゃんママ 保育園に通う 女の子のママ
  • りくとくんママ 幼稚園に通う 男の子のママ
  • ふうかちゃんママ 小学校に通う 女の子のママ

CONTENTS

色・見た目編

hibi家の場合

hibi家の場合 色・見た目編 画像

ママ達の場合

「色が怖い…」「見慣れないから食べるのイヤ!」(驚)の巻

  • りくとくんママ うちの子、こないだナスのグラタン出したら「怖くて食べられない」って。怖いっていわれてもナスはおそってこないのに〜。
  • ふうかちゃんママ わかる!うちの子もナスを見て「紫色の食べ物なんて見たことない!テカテカして気持ち悪い!」とかいうのよね。
  • さくらちゃんママ 細かく刻んで隠してもダメ?
  • ふうかちゃんママ その方法って、そのときは騙されて食べてくれても、後で入ってたことがわかると余計に食べてくれなくなるって聞くよ。
  • さくらちゃんママ そうそう。だから「最初は」皮をむいて目立たなくしたり、型抜きしてかわいくしたりする。ナスが入っていることを正直に伝えている。一度たべるようになったら、ちょっとずつ慣れてきたみたいよ。
  • りくとくんママ そうか、見た目も変えてあげるのも手かもね。

どうして子どもって… 子どもは色や見た目から野菜を警戒します

子どもにとって、野菜の見た目の印象は「食べられるかどうか」を左右する要因のひとつ。野菜は大きく分けると、濃い緑色やオレンジ色をした緑黄色野菜とそれ以外の淡色野菜に分類できます。味や香りが強い、という以前に、強い色が嫌いという理由で食べられないこともあり、緑黄色野菜の方が子どもたちには嫌われがちです。そこで、切り方やピックなどの小物で見た目をかわいく工夫すると、「食べてみようかな」という気持ちをくすぐることができます。

香り編

hibi家の場合

hibi家の場合 香り編 画像

ママ達の場合

「なんか、変なニオイがする」ってクンクンするの(笑)の巻

  • さくらちゃんママ うちの子は野菜を出すと、クンクンとニオイをかぐときがあるの。 「お行儀悪いからやめて」っていってるんだけど…。
  • りくとくんママ ニオイをかいだ後に、食べるの?
  • さくらちゃんママ ニオイかいだら、食べない可能性大だなぁ。 ピーマンとかしいたけとか… こないだはニンジンだったんだけど、あの香りがイヤなんだって。
  • ふうかちゃんママ うちの子も、かいでる時期あったな〜。でも、バターソテーして甘味を出しつつニオイをやわらげたら、けっこう食べるようになったよ。
  • りくとくんママ カレーとか好きなものに入れても、気にならなくなるよね。 うちの子、あんなに苦手なにんじんも、パンケーキに入れたら「ニンジンケーキだ!」って喜んで食べていたな。

どうして子どもって… ニオイをかぐのは子どもにとって自然なこと

慣れない食べ物を目の前にしたときにニオイをかぐのは、安全性を確かめようとする本能的な行動です。 そのとき、野菜独特の強く個性的な香りは、子どもに嫌われる傾向があり、食経験がないのに嫌う、「食べず嫌い」になってしまうことも。カゴメの調査(※1)では、子どもの嫌いな野菜として、しゅんぎく、ししとう、ピーマンが上位3つとなりました。いずれも、味だけでなくニオイが強い野菜です。「炒める」「煮る」など調理で、子どもが食べやすくなるような工夫を心がけたり、下茹でするなどのひと手間でニオイも抑えられるよう気をつけてあげるといいですね。

食感編

hibi家の場合

hibi家の場合 食感編 画像

ママ達の場合

「ひと口だけ」ってちょっぴりかじったら…(泣)の巻

  • さくらちゃんママ 嫌がってたセロリに慣れてほしくて、「からだにいいからひと口食べてごらん」ってすすめてみたんだけど…。
  • りくとくんママ 食べたの? えらいよ〜。 うちとは大違い!
  • さくらちゃんママ それがね…。 ほんの爪の先くらいを泣きそうな顔でかじって、すぐに「硬いよ〜歯が折れそう」っていって、終了。 折れるわけないでしょ!って心の中で突っ込んだよ(苦笑)。
  • ふうかちゃん 大人にはあの歯ごたえがいいんだけどね〜。 子どもにはまだ難しいかな(笑)。ミネストローネとかに入れて柔らかく煮込んであげると、意外とすんなり食べてくれるよ。
  • さくらちゃんママ あ〜、それいいね! 生だから食べにくかったのか。

どうして子どもって…。 「食べにくさ」子どもにとって大問題!

子どもの野菜嫌いには、口に運びにくい、かみにくい、飲みこみにくい、といった食感や吸いにくさに原因があることも。 カゴメの調査(※2)でも、子どもが嫌う理由第1位の「味が好きではない」に続いて、「食感が好きではない」がランクインしています。 子どもによって苦手な食感は違うものの、種や皮があるもの、セロリのような繊維が多い野菜や筋の多い肉など食感が嫌いな子どもが多いため、細かく切ったり、よく煮込んで食べやすくしてあげたりする工夫も必要です。

味編

hibi家の場合

hibi家の場合 味編 画像

ママ達の場合

「苦い」ってピーマンだけ除いちゃうのよ(焦)の巻

  • りくとくんママ 食べてほしくてミックスピザにピーマンも載せると、「苦いからイヤ!」って除けちゃうのよね。
  • さくらちゃんママ うちもそう。 ピーマン嫌いな子っておおいよねぇ。
  • ふうかちゃんママ 苦味を抑えるにが油でコーディングするのがいいって聞いてから、うちではごま油ナムル風にしたり、ツナ缶と和えたりしてる。 マヨネーズとかトマトケチャップで味付けしても食べてくれるよ。
  • りくとくんママ 確かに! トマトソースで煮たときにはペロッと食べてくれたな。
  • さくらちゃんママ かさも減るから、生よりたくさん食べられそうね。 うちもそれ採用決定!

どうして子どもって…。 慣れない「苦味」や「酸味」は。本能的に避ける味

食べ物の味の基本は、甘味、塩味、うま味、酸味、苦味の5つ。なかでも成長過程にある子どもには、エネルギー源の甘味、体の生理作用をバランスよく保つ塩味、骨や筋肉を作るたんぱく質の存在を知らせるうま味を、本能的に好みます。 一方、酸味と苦味は腐敗や有害を知らせる危険な味として避けるともいわれ、しゅんぎくやピーマン、トマトなどは子どもに嫌われる味の代表格。 たとえばピーマンの苦味を抑えるには油でコーティングしたり、さっと茹でて一度冷凍すると効果的。 味覚を少しずつ慣れさせていく最初の一歩として試してみては?

環境編

hibi家の場合

hibi家の場合 環境編 画像

ママ達の場合

食べる、食べないの押し問答で、パパまで巻き込んでモメちゃうの(ため息)の巻

  • りくとくんママ 昨日の夕食でもピーマンピーマン残すから、りくとのこと叱っちゃって。「もうご飯作ってあげない!」なんていっちゃたから、ちょっと気が重いわ。
  • ふうかちゃんママ あるある。「ママだって〇〇残すくせに!」ていわれたことあるなぁ。 押し問答してるうちに雰囲気悪くなるの。
  • りくとくんママ 最終的にはパパが「全部食べなさい!」って怒るときもあるよ。 さくら、泣きながら食べるんだけど、それって野菜好きになると逆の方向に育ててるような気がする…。
  • さくらちゃんママ 家族とかお友だちよみんなで食べると、苦手だっった野菜も競い合って食べるときがあるのにね。 楽しいと食べるというか。
  • ふうかちゃんママ 少しでも食べてくれたときに思いっきりほめてから、無理に食べさせたときには絶対拒んでいたものを、進んで食べてくれるようになったよ。 ひそかに「北風と太陽」作戦って名付けている(笑)
  • さくらちゃんママ そうだね。 『嫌いな野菜を食べると、ママもパパも喜んでくれる』っていう方がポジティブかも。
  • りくとくんママ そうか〜、食事の時間を工夫も大切だよね。 う〜ん、反省…。

苦手な野菜を、いやな食体験として記憶させるのはNG!

好き嫌いをなくしたいと思う親心から、嫌がる食べ物を無理やり食べさせようとしたり、「食べないとおやつをあげないよ」などと罰を与えてたりすることは、食べ物とイヤな気持ちや体験が結びついて記憶されてしまうため、逆効果。 それが原因でさらに野菜嫌いになるばかりか「食」への興味が薄れてしまうことも。カゴメの調査(※3)によると、それよりも、親子で楽しく食卓を囲むこと、また「おいしいね」という会話や、野菜をおいしそうに食べている親の姿を見せるほうが、苦手な野菜を食べる環境としてオススメです。野菜を食べさせたいときには、食卓での良いコミュニケーションをセットに心がけましょう。

本当に野菜を好きにしたいなら、あせらず楽しく、子どもと一緒に達成感を!

対策

POINT1 野菜嫌いな子どもには、「無理なく」「少しずつ」

食べ物が好きになる条件のひとつに、「繰り返して食べ慣れる」ということがあります。最初はほんのひと口でも、嫌いだった野菜を食べられるようになったら、思いっきりほめて、自信をつけながら味に慣れさせていくことがポイントです。「今食べられなくても、無理なく、少しずつ続けていけば食べられるようになる」「子どもを野菜好きにするのは家族の腕の見せどころ」くらいの気持ちで、スパンを長くとって親子で挑戦していきましょう。

POINT2 うれしい気持ちや喜びから、食べ物がすきなることも

もうひとつのポイントが、食べるときの「ワクワク感」や「うれしい気持ち」。見た目を可愛らしく仕上げることで「食べてみよう」という気持ちを起こさせるほか、親も一緒においしく食べる食卓の雰囲気づくりなど、野菜を食べることとうれしい体験がつながると、野菜をポジティブに感じられるように。買い物のときに子どもに野菜を選ばせたり、料理を手伝ってもらったり、畑仕事を体験させたりetc.暮らしの場面で気持ちを盛り上げるのもいいですね。

POINT3 味付けや調理の工夫で、野菜のクセをやわらげる

野菜がもつ独特のクセや食感をやわらげる工夫が、野菜嫌いをなくすキッカケになるかもしれません。子どもの好きなトマトケチャップやマヨネーズの力を借りたり、調理の際に子どもが食べやすい大きさ・固さに整えながら、野菜を上手にメニューに取り入れていきましょう。工夫しながら野菜料理を出し続けることが、野菜嫌いを野菜好きに変えることにつながります。

番外編

hibi家の場合

hibi家で「野菜を好きになること、やってみた!」巻

この記事をもとに、hibi家でも、野菜を好きになるきっかけづくりを試してみました。すると、長男くんに素敵な変化が・・・! 後日談エピソードです。

1コマ目 お兄ちゃんにお手伝いをしてもらいました hibi_yuu「ホウレン草に胡麻をいれてくださーい」 長男くん「はーい」 2コマ目 いつもならホウレン草のメニューにはガッカリするはずが・・・ 長男くん「ホウレン草の胡麻和えできたよ!! いただきまーす」3コマ目 長男くん 「さぁっ みんなもたべてみて!」 みんな「ほんとだ!!おいし〜い!!」 4コマ目 長男くん「オレは味付けのプロだな!」 嬉しそうに完食!!お手伝い効果、期待できそうです。

我が家では「お手伝い」が野菜嫌い克服のヒントのようです。 これをきっかけに、短く切ったり、チーズをまぶしたて焼くなど、家族がおいしいと思う 調理法を探るようになりました。 また、「この野菜はこうしたら食べれるよ」と子どもたちの声で知ることも。 私が悩んであれこれ食べさせるのではなく、一緒に楽しむことが大切なんだと気付かされました。 これからも、子どもたちが少しずつ野菜を食べられるようになりといいなと思います!

全国のママさん! お互いがんばりましょう!! hibi_yuu

カゴメからのサポート

子どもに「これだけは食べてほしい!」と思う
野菜のトップ3はトマト・ピーマン・にんじん。(カゴメ調査※2)
おいしく食べられる調理の工夫やレシピをご紹介します!

トマト

トマトを嫌いな理由は、「酸味」や「食感」が多くあがります。トマトソースやトマトケチャップなら、大丈夫!という子もいるはず!子ども人気の高いメニューに仕上げて、他の野菜を入れるのもおすすめです。

  • 10分ミートソース

    調理時間 : 約10分子ども大好きメニューが
    10分で完成します!

  • 基本のオムライス

    調理時間 : 約20分トマトケチャップで炒める
    ことで、チキンライスの野菜
    も食べやすく!

  • 鮭のトマトパッツァ

    調理時間 : 約15分子どもが苦手と感じがちな、
    野菜と魚を驚くほど食べて
    くれるメニューです!

ピーマン

独特のにおいや苦味が苦手でなかなか食べてくれず、困っている方も多いのではないでしょうか?ちょっとした調理や保存のコツで、ぐっと食べやすくなります!

にんじん

色や食感で苦手意識を持ちやすい野菜、にんじん。形を変えたり、好きな料理に混ぜることで、いつの間にか食べられるようになっちゃうかも!?

野菜好きのきっかけをつくる
カゴメの食育活動

おいしい!野菜チャレンジ 自然を、おいしく、楽しく。 KAGOME × 企画・運営放課後NPOアフタースクール
(※2) カゴメ調査
【調査概要】
・調査会社:東京サーベイ・リサーチ
・調査対象者:1歳以上高校生以下の野菜が嫌いな子どもをもつ親(マクロミルモニタ)
・調査対象者:本調査 321サンプル(全国10~60代男女)
・調査期間:2017/11/17-11/20
監修:髙城順子(料理研究家・栄養士)