カゴメ野菜調査隊
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- 8月31日「野菜の日」全国野菜不足調査実施!!
今回のカゴメ調査隊では、 8月31日が「野菜の日」であることをうけて、野菜摂取量の実態と野菜摂取を阻害している要因を明らかにするために、全国の20~69歳の男女計9964人に対し野菜摂取量の調査を実施し、その都道府県ランキングを元に各都道府県の20~69歳の男女計7100人に対し「野菜不足」に関する意識調査を行いました。
その結果、「野菜不足になりがちな要因」 が見つかりました。

1日の平均野菜摂取量を都道府県別に見たところ、平均野菜摂取量ベスト3が1位「長野県(140g)」、2位「山梨県(135.4g)」、3位「群馬県(134.7g)」という結果となりました。また、ワースト3に関しては47位「愛知県(99.5g)」、46位「富山県(103.8g)」、45位「石川県(104.9g)」となり、1位の「長野県」と47位の「愛知県」との差が40g以上あるということがわかりました。
この結果を元にベスト3県の平均値とワースト3県を、「野菜が不足になりがちな要因」で比較分析しました。

※例:ごはん、味噌汁、サラダ、焼き魚の場合は、4品目とカウント

- 2.53品目
- 2.32品目
- 2.33品目


- 2.22品目
- 2.42品目
- 2.29品目

※「あてはまる」「ややあてはまる」の合計値を分析しています。

- 長野県:54.7%
- 山梨県:51.3%
- 群馬県:53.2%

- 愛知県:54.0%
- 富山県:52.7%
- 石川県:49.3%
※「あてはまる」「ややあてはまる」の合計値を分析しています。

- 長野県:9.5%
- 山梨県:13.0%
- 群馬県:14.3%

- 愛知県:13.5%
- 富山県:16.0%
- 石川県:13.0%
※「あてはまる」「ややあてはまる」の合計値を分析しています。

- 長野県:18.7%
- 山梨県:16.5%
- 群馬県:18.7%

- 愛知県:20.3%
- 富山県:20.0%
- 石川県:20.5%
※「あてはまる」「ややあてはまる」の合計値を分析しています。
- ベスト3の県の平均値
- ワースト3の県の平均値

- 長野県:51.0%
- 山梨県:46.7%
- 群馬県:48.2%
- 愛知県:38.3%
- 富山県:38.6%
- 石川県:39.9%

今回の調査結果について、県民性研究の第一人者で「県民性博士」とも呼ばれる矢野新一先生に野菜摂取量ワースト3各県の調査結果から各県との関連性を推測していただき、県民性研究者としての観点からコメントをいただきました。
愛知県に限らず、あくまで今回の調査結果からの推測になりますが、47都道府県中、最も野菜摂取量の少ない県が愛知県となったのは、まず外食が多いことが関係しているのではないかと思います。外食が多い理由としては、他の地域以上にファミリーで行動する傾向が高いことが挙げられます。愛知県では子どもが大きくなっても愛知県に住み続ける人が多く、年齢を重ねても親子ファミリーで一緒に行動することが多くなってきます。更には、愛知県はクルマ社会でもあり、飲食店もそんなファミリーでの来客を目的に駐車場を充実させたりと、外食しやすい環境を整えてきました。結果、ついつい家族みんなで車に乗って外食へ行こうということになりがちなのです。名古屋の人はいわゆる「名古屋めし」が一番美味しいと思っている人が多く、「名古屋めし」には「味噌カツ」、「手羽先」、「ひつまぶし」と肉や魚をメイン食材にしたご飯が進む味付けが多く、野菜に手が伸びにくい可能性もあります。ですので、どうしても外食が多くなると食べやすい「名古屋めし」の影響で野菜が少なくなってしまうのではないでしょうか。また、愛知県には喫茶店での独特な朝食文化「モーニング」があります。「モーニング」の基本的なメニューはトーストとゆで卵になり、それが朝食の品目数の少なさ、ひいては野菜不足の一因となっているのかもしれません。一方、愛知県の県庁では健康づくり教室などに力を入れていますし、国内総生産(GDP)の都道府県版「県内総生産」で、東京都に次いで全国2位GDPとなった余裕から、栄養バランス意識の高さや高価格による野菜の買い控えは少ないといった結果が現れているのだと思います。
富山県は実は持ち家比率NO.1の県でもあります。富山県の人にとっては“家”がステータスシンボルとなっており、結婚しても共稼ぎしてお金を貯め、立派な家を建てるのを目標にしている人が多いです。ですので、その性格は地道に努力をしていく「長距離ランナー型」とも言われており、そのせいか無駄遣いを嫌う傾向も高いのが特徴です。そんな性格が作用してか、今回の調査でも高価格による野菜の買い控えをする人が多いという結果が出ており、それが野菜摂取量の少なさに影響しているように感じました。
石川県の人は慎重で大人しい人が多いですが、その反面冠婚葬祭などコレといったシーンでは派手さを好む一面もあります。また、「財産を作ると趣味に生きる」という言葉などがあるほど、精神的に豊か且つ生活の満足度も高いです。そのため、セコセコすることもないことが、高価格による野菜の買い控えをする人が少ない結果に繋がっていると思います。

- エリアマーケティングの第一人者で、かつ県民性研究の第一人者。「県民性博士」とも呼ばれている。県民性に関する著作は21冊にのぼり、「名古屋はヤバイ」「ありえへん京阪神」(ともワニブックス)などがある。テレビ出演、雑誌の監修も多数。無料アプリ「ズバット県民性」やサイト「県民性ワールド」も人気。
- 【調査概要】
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- ・調査会社: 東京サーベイ・リサーチ
- ・調査対象者: <事前調査>全国の男女9964人(20~69歳)<本調査>全国の男女7100人(20~69歳)
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・調査対象割付:
①41都道府県 各県100名ずつ 計4100名
②事前調査における野菜摂取量都道府県ランキングベスト3(長野県、山梨県、群馬県)、
及び、ワースト3(愛知県、富山県、石川県)は各県500名ずつ計3000名 - ・調査期間: 2018/7/4-7/18
- ※本調査では、基準となる1皿70g分の野菜の写真を調査対象者に見せ、朝食/昼食/夕食/間食・夜食の各食事において何皿分の野菜を食べているかを聴取。「朝食 1/2皿=35g」、「2皿=140g」といったようにg数に換算して合計し、1日の野菜摂取量を算出しています。













































決定木分析(※)の中で、野菜不足になりがちな要因(=野菜摂取量平均未満層の割合が多くなっている回答)を導き出していくと、日本人において野菜摂取量平均未満の割合が最も多くなるのは、「①平日朝食の品目数」の少なさと「②栄養バランスの意識」の低さが重なっている場合であることがわかりました。その他、野菜摂取量を左右する傾向の高い要因として、「③高価格からの野菜回避」、「④野菜調理の手間」、「⑤野菜好き嫌い」などがあることがわかりました。

※樹木状のモデルを使ってデータを分類し、目的変数(当調査においては、野菜摂取量が平均未満か平均以上かどうか)に影響を与えた要因(説明変数)を分析する代表的なデータマイニング手法のひとつ。野菜摂取量の平均以上層と未満層を最もよく分類する要因から機械的に分岐を導き出していく。(野菜摂取量に直結する可能性の高い設問は除外)