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カゴメとオリックス、和歌山・加太(かだ)でのトマト菜園合弁会社を設立 ~アジア最大規模のトマト菜園事業~

2004年10月12日

 カゴメ株式会社(本社:名古屋市、代表取締役社長:喜岡浩二)と、オリックス株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長:藤木保彦)は、和歌山県和歌山市・加太(かだ)地区で生食用トマトを生産する新会社「加太菜園株式会社」を10月8日に設立いたしました。新会社はカゴメが70%、オリックスが30%を出資し、社長には畔柳 浩(カゴメより出向)が就任しました。
 加太菜園は大規模ハイテク菜園で、カゴメの栽培指導のもと、カゴメブランドの生食用トマトを栽培します。第1期の温室面積は5.2ha、出荷開始は05年10月予定、年間出荷量は約1,500tを計画しています。更に、第2期として5.2ha(08年3月出荷開始予定)、第3期として9.7ha(10年5月出荷開始予定)の増設を予定しており(計20.1ha;アジア最大規模)、最終的な年間出荷量は約6,000tを目指します。
加太菜園設立の意義
 加太菜園の用地は農地法や農業振興法などの適用を受けないため、新会社は大規模ハイテク菜園としては、国内で初めての非農業生産法人となります。また新会社は、菜園としては初めてカゴメの連結子会社(出資比率50%超)になります。
 今回、オリックスはカゴメの生鮮トマト事業の将来性を見込み、初めて農業経営への参加を選択しました。オリックスの出資は菜園経営の安定度向上や、農業の競争力強化に大きく貢献し、農業への新しい金融の流れの先駆けになるものです。
加太菜園株式会社の概要
社名加太菜園株式会社
所在地和歌山県和歌山市加太字炭谷2362番8
資本金(出資比率)90百万円(カゴメ70%、オリックス30%)
社長畔柳 浩(クロヤナギ ヒロシ、カゴメ(株)より出向)
雇用予定者数約300人(全施設稼動時、パートを含む)
出荷開始(予定)第1期 05年10月、第2期 08年3月、第3期 10年5月
温室面積第1期 5.2ha、第2期 5.2ha、第3期 9.7ha
年間出荷量約6,000t(全施設稼動時)
総事業費 約47億円(第1期〜第3期)
栽培品目「こくみトマト」等のカゴメブランドの生鮮トマト
年間売上高23億円(全施設稼動時)
販売先 近畿圏を中心に中国、四国、中部圏の量販店や業務用ユーザー様
加太菜園での栽培方法の特長
大規模ハイテク菜園
オランダの栽培技術を導入。温室内の温度、湿度、潅水などはコンピュータによって自動的に制御される。収穫は人の手によって丁寧に行われる。

ロックウール養液栽培
自然の岩石を溶かしてスポンジ状に固めたロックウールを培地とし、液体肥料を与える栽培方法。土壌病原菌の持ち込みがなく、肥料・水分含量他の管理が正確かつ効率的に行える。

多段収穫
1本の樹を15〜20mまで伸ばし続ける栽培方法。10カ月間の連続収穫が可能。樹の先は天井から誘導フックでつるし、フックを移動させることで樹を伸ばし続ける。
温室の施工
温室(第1期工事)は、鹿島建設株式会社(本社:東京都)が、株式会社大仙(本社:豊橋市)の協力の下、施工にあたります。
<ご参考>
加太菜園の経緯
03年4月  コスモパーク加太が「新ふるさと創り特区」の認定を受け用地の賃貸が可能に
04年3月  和歌山県、和歌山市、カゴメがトマト菜園の建設協定書に調印
04年12月  建設着工予定
05年6月  第1期竣工予定

カゴメの生鮮トマト事業の推移
98年4月  事業部設立。「新・創業」計画の新規事業の1つ
99年6月  美野里菜園(茨城県美野里町、カゴメが設備保有)が竣工し、本格参入
01年10月  世羅菜園(広島県世羅町)が出荷開始
01年10月  生食用トマトを「こくみトマト」のブランドで発売開始
03年10月  四万十みはら菜園(高知県三原村)が出荷開始
04年8月  安曇野みさと菜園(長野県三郷村)が出荷開始
04年9月  山田みどり菜園(千葉県山田町)が出荷開始
05年10月  いわき小名浜菜園(福島県いわき市)が出荷開始予定

カゴメ生鮮トマト事業の売上高、出荷量の推移
03年3月期  18億円、約3,200t 04年3月期  24億円、約5,000t
05年3月期  40億円、約7,000t(計画)
07年3月期 100億円、約2万t(目標)

※03年度の国産トマトの総収穫量は、75万9200t(農水省統計04年3月)であり、カゴメの現在の生産量は全体の約1%に相当
*本リリースは下記の記者クラブに配布しています。
農政記者クラブ、東商記者クラブ、名商記者クラブ、 和歌山県政記者クラブ、和歌山県政放送記者クラブ、和歌山県地方新聞協会