健康経営を学ぶシンポジウム開催レポート ~コロナ禍のいま着目したいウェルビーイング経営~

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こんにちは!カゴメの健康経営アドバイザーの湯地 高廣です。

2021年7月14日に、「健康経営を学ぶシンポジウム」を開催しました。

 

当日は、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)を2年連続健康経営銘柄に導いた、平井 孝幸氏をお迎えし、全国より約150名に参加いただきました。

テーマは、「コロナ禍のいま着目したい、ウェルビーイング経営 ~健康増進とエンゲージメント向上~」。

本日はその様子を簡単にレポートさせていただきます。

プロフィール:平井孝幸さん

株式会社イブキ代表取締役
慶應義塾大学卒業後、ゴルフ事業で起業。2011年にDeNAに入社。15年から、働く人のパフォーマンスアップやウェルビーイングをテーマに健康経営を開始。19年、20年に経済産業省と東京証券取引所から評価され、健康経営銘柄を獲得。近著に「仕事で成果を出し続ける人が最高のコンディションを毎日維持するためにしていること」

健康経営とウェルビーイング経営

「従業員の健康度は本当に向上している?本質的な健康経営とはなんだろう。

健康に関する取り組みは企業にとって必要な活動だよね、と言ってもらえる社会を作っていくことが大切。」

 

そんなお話から始まった本講演。

前半は、健康経営の現状を中心にお話しいただきました。健康に関する取り組みへの投資額増で企業が従業員の健康サポートをする場面が増えた一方、従業員が喜ぶ取り組みになっているか、従業員が喜んでいない取り組みは、健診結果の改善には良いかもしれないが、ウェルビーイングの視点から見ると違う、とお話しされていた姿が印象的でした。

 

例えば、「健康のための健康の話をしても関心が無かった20-30代が中心の企業にて、昼食後の眠気と血糖値スパイクに関する解説の切り口から、専用機器を用い、食生活改善意識に繋げた。生産性を下げないためのツールとして伝えたところ感謝をされた。直近話題になっている分野だと、喫煙者にただ煙草を禁止するだけではストレスがたまる。できるだけ強制をさせないことがウェルビーイング経営の第一歩」とのことです。

 

では、今後に向けて具体的にどうしていくべきなのか。

後半は、健康経営の課題と展望についてお話をいただきました。中でも私が印象的だったのがコンテンツの切り口についてです。

 

コンテンツの切り口に関しては、「コンテンツ自体の導入は比較的簡単だが、教科書的な健康の話ではなく、働く人たちが忙しい中でも聞いてよかったな、家族や友人に伝えたいな、と思ってもらえる切り口で伝えられるかが重要。自社流にどうアレンジするか、働く人、文化、働き方などに対してカスタマイズをし、どの社員をどうしたいか具体的な設計のもとにヘルスリテラシー向上策をとることで成果に繋げていけると考える。」とお話をされていました。

また、コロナ禍においてヘルスリテラシーは、健康状態を悪化させないために大切と感じている、とのことです。

 

カゴメの健康サービスのひとつでもあるセミナーの受講後アンケートでも、今の生活を教科書通りに変えるのではなく、日常のあるあるに寄り添った提案を行うコンテンツが印象に残ったと評価をいただくことが多いな、などと考えながら聞いておりました。

前半部分にもお話しされていた、「健康の押し付けになってしまうともったいない。従業員のエンゲージメント、ウェルビーイングをいかに高めていくかが大切。」といった部分もここに繋がるのかもしれません。

 

最後に、今回のメインテーマでもあるウェルビーイング経営について。

平井氏からは、「ウェルビーイング経営は本来の健康経営の姿なのかもしれない。健康のためだけの施策にならないよう、企業価値向上切り口で、全社ミッションと紐づけて視野広く、視点高くすることを意識するべきではないか。できる限りの企業価値最大化を目指し、部署横断でやっていくものと位置付けたとき、健康投資のレバレッジ最大化を考えたほうがよい。」とお話しいただきました。

質疑応答

ここからは、当日の質疑応答を一部抜粋してお伝えさせていただきます。

 

Q:無関心層がなかなか巻き込めないのですが、どのように健康に関心のない方を巻き込めばよいですか?

 

A:そもそも健康に関しては皆が無関心と考えておいたほうがよい。「健康」経営という名称だが、従業員が求めている情報へ健康に関することを加えていく、という考え方が良いのでは、と思う。

例えば、話題のビジネス書からどのようなことを学ぼうとしているのか、その学ぼうとしている分野×健康の話題を入れていく。このようにすることで、従業員が自分の時間を使っている部分に健康を差し込むことができる。可能な限り“健康健康しない”、“健康臭を出さない”ことに気をつけてほしい。難しいかもしれないが、目的ファーストで少し考えてみてほしい。

 

 

Q:社内の健康イベントに若い方の参加が少ないのが悩みです。若い従業員(特に20代)に参加してもらうためのアドバイスをお願いします。

 

A:例えば食施策の場合、野菜のおいしさを知ってもらうことが一番。栄養素が摂れるといった情報は健康に関するペインを目の前にしていない若者には刺さりづらい。“健康のため”より、脳に“快”を与える行動を人はとりやすい。

 

 

Q:ウェルビーイング経営で喫煙者に無理に禁煙を進めることは良くない、という話題があった。どのように禁煙へ行動変容を進めると良いか。

 

A:いかに喫煙者に寄り添うかが大切。煙草=悪と決めつけてはいけない。喫煙者にたくさんヒアリングし、いかに喫煙者目線に担当者が立てるかが重要である。

終わりに

ここまでご覧いただきありがとうございます。

当日は、私も少しお話しさせていただいたのですが、皆さまからお伺いしたお悩みや課題に「確かにそうだな」と思う部分が多くありました。

ぜひ一緒に解決に向けて考えさせていただけますと嬉しく、少しでもご相談したいと感じた方、今回のイベントについてさらに知りたいという方は、下記のお問い合わせよりご連絡いただけますと幸いです。

 

最後になりましたが、全国からご参加くださいました皆さま、ありがとうございました!

またお会いできるのを楽しみにしています!

 

 

 
 
 
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このコラムの著者

監修:カゴメ株式会社 健康経営エキスパートアドバイザー 湯地 高廣の画像

監修:カゴメ株式会社 健康経営エキスパートアドバイザー 湯地 高廣

2004年カゴメに入社。営業、商品企画、マーケティング、および新事業に携わるなど、社内の業務をマルチに経験。また、社外とのコンソーシアム活動・地域の街づくり活動などにも精力的に参加。健康経営エキスパートアドバイザーとして、企業の健康経営の支援を行っている。

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