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米国Preferred Brands International, Inc.社への出資(連結子会社化)に関するお知らせ

2015年4月15日

当社は、2015年4月14日、米国Preferred Brands International, Inc.社(以下、PBI社)の株主と株式の買取契約を締結し、連結子会社化することを決定いたしました。PBI社は、ナチュラル(自然)、ウェルネス(健康)、コンビニエンス(生活利便性)を強みとし、高いマーケティング力により、家庭用エスニック簡便食品カテゴリーにおいて、61%の米国No.1シェア(※)を有しています。

1.出資の目的
今般のPBI社への出資により、米国で急速に成長しているエスニック食品カテゴリー(2013年市場規模、34億ドル、(※))を通じて、米国の消費者向け食品事業へ参入します。同社とカゴメは、自然・健康を基本とする植物性食品・飲料等の保有資源を最大限に生かし、魅力ある商品の共同開発を進めます。これらをPBI社が持つ高いマーケティング力と米国の広範な販売網を活用し、既存事業の成長に加え、更なる付加価値を創出していきます。
また、同社はインドにて、世界的外食チェーン向けに、業務用冷凍野菜パイ・パテ、パスタソース、トマトケチャップなどを提供しています。今後3年間の年間平均成長率が20%~30%といわれるインドのフードサービス市場において、この成長機会をタイムリーに取り込むことが期待できます。当社は、米国、ポルトガル、オーストラリアを中心として、世界的外食チェーン向けに業務用トマト加工品の生産・販売事業を強化しており、2013年には、インド大手食品メーカー ルチ・ソヤ社および三井物産株式会社と、合弁会社ルチ・カゴメ社を設立し、インドにおける業務用事業にも着手しています。世界的外食チェーン向けの業務用ビジネスの拡大を目指す当社にとって、PBI社の優れた生産設備や高度な研究開発技術は、既存事業の商品ポートフォリオの最適化、販売連携成長戦略の強化等、大きな相乗効果をもたらします。

今般のPBI社への出資は、従来の当社のグローバル戦略である世界的外食チェーンへの取組みを強化するだけではなく、米国における消費者向け食品事業への参入を可能にし、両社の強みを活かしたシナジー効果により、飛躍的な海外事業の拡大を目指します。

(※)カゴメ調べ

2.対象会社の概要
(1)対象会社の概要
PBI社は、1994年に米国コネチカット州に設立された、自然への尊敬と、社会への貢献を経営理念とする食品メーカーです。現在、米国、インド、オーストラリアに事業会社を有しており、主にこれらの国にて事業を展開しています。
米国においては、「Tasty Bite_」ブランドにて、インド及びアジア系エスニックメニューの電子レンジ対応食品を、全米の主要スーパーマーケットにて販売しています。米国の売上は、現在、PBI社連結における約8割を占めています。
インドにおいては、同国の上場企業であるTasty Bite Eatables Ltd.社(以下、TBEL社)を通じて、世界的外食チェーン向けに、業務用冷凍野菜パイ・パテ、パスタソース、トマトケチャップなどを販売しています。尚、米国、インドを始めとする全ての商品は、TBEL社にて生産されています。
その他、カナダ、オーストラリア、イギリス、日本においても、「Tasty Bite_」ブランドにて、家庭用エスニック簡便食品の販売を行っており、オーストラリアには、PBI社の100%子会社であるPreferred Brand Foods Australia Pty. Ltd.を有しています。

PBI社(連結)は、2015年3月期まで過去7期連続増収です。同期間における年間平均成長率は17%を超えており、今後、既存市場の強化と新市場の開拓により、持続的な事業拡大を見込んでいます。
PBI社他、それぞれの会社の概要は下記の通りです。

5.当社出資後の経営体制
当社出資後のガバナンス体制は、当社が、取締役会の過半の議決権を有し、当社の企業理念に基づく企業統治を行ってまいります。
一方、経営執行体制は、当社による連結子会社後も大きな変更はありません。創業者であり、現会長兼CEOのAshok Vasudevan氏が引き続き、経営の中心を担ってゆくことになります。Ashok Vasudevan氏の略歴は下記のとおりです。

<Ashok Vasudevan氏>
ハーバード大経営大学院卒。PepsiCo及びUnilever勤務後、パートナーであり副社長兼マーケティング、商品開発のディレクターであるMeera夫人と1994年にPBI社を創業。在米国。以降会長兼CEOとして経営にあたっている。
尚、当社による出資後の、同氏及び夫人が中心となり構成する「ASG-OMNI LLC」によるPBI社への出資比率は30.0%となります。

6.本事業によって当社が目指すもの
当社は、PBI社の事業規模を、中期的に、売上高100億円(2015年度見込比約2倍)、営業利益15億円(同約2倍)とすることが可能だと考えています。これは、1.米国、インドという今後とも人口増加が見込まれる地域を主たる市場としていること、2.米国においては、優良な流通チャネルに対し、既に高いプレゼンスを持っていること、3.インドにおいては、成長する世界的外食チェーンに対し、高い品質と特徴ある商品を提供していること等、現在の同社における生産・販売体制、また各顧客別の実績とその取組から判断したものです。
今般のPBI社への出資は、上記した同社の事業拡大は無論のこと、当社がこれまで進めてきたグローバル戦略である世界的外食チェーンへの取組みを強化するだけではなく、米国における消費者向け食品事業への参入を可能にします。これら両社の強みを活かしたシナジー効果により、飛躍的な海外事業の拡大を目指します。

7.今後の見通し(業績に与える影響)
 本件が2015年12月期の当社連結業績に与える影響は軽微です。

8.その他
 TBEL社については、インドの国内法の規定に基づき、その25.78%の株式を所有する少数株主に対し、株式の公開買付を行う旨の通知を、インド国内で2015年4月15日に行います。現在、本公開買い付けの1株当たりの買取価格他詳細については決定していません。

【参考資料】

「Tasty Bite _」ブランド商品の一例

【注意事項】

当資料は現在の計画、見通し、戦略などのうち歴史的事実でないものは、現在入手可能な情報から得られた経営者の判断に基づいております。従いまして、これら業績見通しのみに全面的な依拠することは控えるようお願い致します。実際の業績は、さまざまな重要な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる結果となりうることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、以下のようなものが含まれます。すなわち、1.異物混入等の製品事故 2.事業領域を取り巻く経済情勢、特に消費動向 3.変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい競争にさらされた市場の中で、顧客に受け入れられる製品やサービスを企画・開発し続けていく能力、などです。ただし、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。また当資料は、あくまでより深く理解していただくためのものであり、必ずしも投資をお勧めするためのものではありません。さらに当資料に記載されている市場などのデータ等におきましても、当社が信頼に足りかつ正確であると判断した情報に基づき作成しておりますが、将来の予測のみならず過去の部分も含めて、見直し等により予告なしに変更することがありますので注意ください。

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