カゴメグループではマテリアリティを、「持続的な成長」と「中長期的な企業価値向上」を実現するための重要な課題と位置づけています。マテリアリティは中期経営計画における中期重点課題やサステナビリティ課題を包括し、長い時間軸で取り組んでいく課題です。
下に示した7つのマテリアリティのうち、「健康寿命の延伸」「農業振興・地方創生」「持続可能な地球環境」の3つは事業を通して解決を目指す社会課題、残りの4つは価値創造活動を強化していく上での課題となっています。これらのマテリアリティに取り組むことで、持続可能な社会の実現と、持続的に成長できる強い企業の両方をめざしていきます。
2019年に特定したマテリアリティは、第3次中期経営計画(2022年~2025年)の検討に際し、SDGsなどの国際的なゴールや、気候変動の深刻化などの外部環境を考慮して、2021年度に見直しを行いました。見直したマテリアリティに関わる課題は、サステナビリティ委員会を通じて推進し、具体的な経営戦略へと反映させています。
なお現中計の最終年度である2025年度には、マテリアリティの見直しをおこなう予定です。現マテリアリティの基点となっている、社会課題のロングリストを更新し、次期長期ビジョンや既存事業との関係性が高いものを抽出、経営層を始めとした社員の意見やステークホルダー動向を踏まえて優先度付けをおこなうことで、改めてマテリアリティの特定に取組みます。特定したマテリアリティについては具体施策やKPIなどを設定し、中期経営計画へ反映させていきます。
| 2018年 | 社会課題の抽出・整理 |
|---|---|
| 2019年 | 社外ステークホルダーからの第三者評価を実施し、マテリアリティを特定 |
| 2021年 |
マテリアリティの見直し(マテリアリティを17項目から7項目に整理) ・社外ステークホルダーへのヒアリング ・取締役会での妥当性評価 |
| 2023年~ | サステナビリティ委員会による課題推進 |
| ~2025年 | 次期中期経営計画に向けたマテリアリティの見直し検討 |
| マテリアリティ | 目指す姿(KPIなど) | 主な取り組み | 貢献できるSDGs | |
| 3つの社会課題 | 健康寿命の延伸 | 様々な商品や情報により野菜摂取を促進し、人々の健康的な食生活や生活習慣に貢献する。 | 野菜をとる食生活への行動変容につながる価値開発・情報発信 |
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|---|---|---|---|---|
| 野菜摂取に貢献できる商品の開発・普及 | ||||
| 貢献できる健康期待領域の拡張 | ||||
| 農業振興・地方創生 | 農事業や品種開発・技術開発などを通して、持続的な農業の確立を目指す。 | 野菜の産地形成と加工による地域農業ビジネスの振興 |
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| 農業の生産性・持続性が向上する技術・サービスの開発 | ||||
| 事業活動を通じた国内農産物の魅力発信 | ||||
| 持続可能な地球環境 | 調達から製品に至るまでの事業活動の環境負荷を低減する。2050年までにカーボンゼロを実現する。 | 2050年カーボンゼロに向けた取り組み |
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| 食品ロスの低減の取り組み | ||||
| 水・生物多様性の保全 | ||||
| 環境負荷が低い原料・資材調達と商品展開 | ||||
| 価値創造活動の強化 | 安心・安全な商品の提供 |
品質第一・利益第二(※)を実現する ※お客様に安心・安全な品質を提供することと、利益の創出を、どちらも大事にするというカゴメの考え方 |
ブランドへの信頼につながる品質向上・お客様との対話 | |
| 持続可能なサプライチェーンの構築 | 環境変化に対応できる安定的な調達基盤と物流体制を構築する。 | 環境・社会的に持続可能な責任ある調達 |
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| お客様に商品を届けられる物流体制の構築 | ||||
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多様性の尊重・ 人的資本の拡充 |
多様性をイノベーション創出、持続的な成長につなげる。 | ダイバーシティ&インクルージョン推進によるイノベーションを創出しやすい環境づくり |
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| 健康経営の推進 | ||||
| コーポレート・ガバナンスの強化 | 「自律」のさらなる強化と「他律」による補完で、自らの意志で時代に適応するコーポレート・ガバナンスを構築する。 | コーポレートガバナンス体制の強化 |
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| 適切な情報開示と透明性の確保 | ||||
| 知的財産戦略の策定・リスクマネジメント |