「カゴメの成長は社会の成長とともに」という考えのもと、2011年10月に「東日本大震災復興支援室」を設置して、東日本大震災の被災者や復興に携わる方々と「共助の絆」を結び、「農業復興」「地域再生を担う人材育成」「こころとからだの健康再生」につながる様々な活動を続けています。
2019年からは被災地の交流人口拡大にむけて、「産業振興」と「地域振興」への貢献にも力を入れています。
2012年より東北の農業高校に教材となる加工用トマト苗を配布し、トマトの露地栽培、調理、加工および販売体験などの社会体験授業を提供することで、未来の農業人の夢を応援しています。2023年度は7校に苗を提供し、3校で体験授業を実施しました。
2023年度の活動に参加した生徒からは「加工用は皮が厚く、トマトのヘタが茎にくっついた状態で収穫できるため、収穫しやすく楽だなと感じた」 「自分たちが一から育てたトマトで、おいしいトマトソース、オムライス、スムージーを、安全においしく、そして楽しく調理実習ができてよかった。」 「一つの商品ができるまでの過程で様々な人々の手が加わりできていることに改めて気づくことができ、今まで以上に食に対して感謝をしようと思い直すことができてよかった。」などの感想をいただきました。
食育に関するコンテンツを活用して、2012年~2020年の間、被災地の方々の健康な食生活や、子どもたちの健やかな成長を応援するため、従業員が直接被災地を回って、食育支援活動を行いました。40年の歴史をもつ食育劇「カゴメ劇場」のノウハウを活かして構成した東北被災地向けの食育公演「カゴメベジタブル劇場」や、調理の実践を通じた食育活動「調理体験」などなどを通じて、被災地の復興支援を行いました。
2011年に、カルビー株式会社・ロート製薬株式会社とともに、宮城県仙台市に「みちのく未来基金」を設立し、震災遺児の進学の夢を支援する活動を開始しました。現在はエバラ食品工業を加えた4社で運営しています。
東日本大震災によって親を亡くされた子どもたちの高校卒業後の高等教育進学のために、全国から寄附をいただき、入学から卒業までに必要な入学金と授業料の全額(年間上限300万円)を返済不要の奨学金として給付しております。この活動は震災当時お腹にいた子どもが大学(院)を卒業するまで、今後四半世紀にわたり長く支援を続けてまいります。
基金では奨学金の給付だけでなく、心のケアも重視しており、みちのく生(基金で支援している奨学生)同士が親睦を図るイベントの開催や、進学後も1年に1度、面談の機会を設けるなどしてフォローしています。
毎年3月にはみちのく生と支援者が一堂に会する「みちのく未来基金の集い」を開催しています。進学を果たした新入生が将来の夢と希望を発表し、大学・短大・専門学校を卒業する先輩が震災や基金への想いを語り社会に羽ばたいていきます。
子どもたちに寄り添い、相談しやすい環境や雰囲気づくりを心掛けています。
進学支援だけでなく、みちのく未来基金を通じた繋がりや経験を糧としてもらえるよう取り組んでいます。