あまおう農家 福岡県・塚本さん

「あかい・まるい・おおきい・うまい」=「あまおう」!福岡生まれの大人気イチゴです。「あかい・まるい・おおきい・うまい」=「あまおう」!福岡生まれの大人気イチゴです。
真っ赤で愛らしい姿と甘~い香りが、年末年始やクリスマスに欠かせないイチゴ!本来は初夏のフルーツですが、促成栽培の技術を駆使して11月中頃から収穫されています。 日本第2の産地・福岡県。その主力品種「あまおう」は2005年に品種登録されました。濃い赤、ふっくらとした形などが特長で、「あまおう」のネーミングは一般公募によるもの。 あまいイチゴの王様になれ、との意味合いもこめられているのだとか!そのブランドを守るために福岡県でしか栽培されていません(2018年11月時点)。
大玉づくりに、ちょっと力ば入れとると。
大玉づくりに、ちょっと力ば入れとると。
JA福岡大城のイチゴ部会会員は285人。大木町だけでも100軒のイチゴ農家があります。部会長を務める塚本さんは30aの畑に9棟の大型ビニールハウス(温室)を建て、奥様と二人三脚で「あまおう」を育てています。 イチゴを手がけて23年。その前は大木町の名産品でもあるイグサを栽培し、畳表をつくっていらしたそうです。「『あまおう』は16年目。その前は『とよのか』をつくっとったので、まあ2年目ぐらいからコツをつかんだかなぁ。 『とよのか』に比べると大玉だもんで、収穫のときの手応えが違うよね」。 ひと粒で80g~90gほどになるものもあり、3粒でひとパックが埋まってしまうこともあるんですって!びっくり! 「大玉の方が味がええし、甘みも強くなるんでね、大玉づくりに、今ちぃ~とこだわってます」。いやあ~塚本さん、既にそのコツ・手応えをつかんでいらっしゃる笑顔ですよね?
絶妙な調整が大事なんです!
イチゴづくりは、苗を育てる時期も含めると、1年が14ヵ月に!
イチゴづくりは、苗を育てる時期も含めると、1年が14ヵ月に!
温室内で一番花が咲き始めた11月初旬。外の露地の畑にもイチゴの苗が整然と植えられ、防寒の準備が進んでいました。来年の苗を取るための親株の栽培です。 「親株が冬を越してランナーを延ばし子株ができます。その子株を切り取って4月頃ポットに移植し、6月、本葉が4~5枚になったら冷蔵庫に移し、夏の間、温度や日照時間を調整して人工的に秋の状態をつくりだします。 その後で冷蔵庫から出し、9月にビニールハウス内の畑に定植します」。つまり、イチゴづくりは、1年=12ヵ月じゃなくて、14ヵ月あるんですね~! 「定植はたとえば5日、10日、15日…というふうに5日おきにずらして植えるんです。そうしないと、収穫時が重なって、手が回らなくなってしまうものでね(笑)。 1番花の開花以降、ひと月ごとに2番花、3番花、4番花と咲いて行くんですが、果実にお陽さんが当るように葉っぱを外側に回す作業を毎日繰り返して、一番花の実が色づき始めたら、夜は電照して日照時間を調整します。 ただ、この時期は3番花をつける時期とも重なり、あまりに早くから電照すると3番花がつきにくくなるので、加減が大事なんですよ」。
最初の果実は、神さまにお供えして、感謝ばすっと!
最初の果実は、神さまにお供えして、感謝ばすっと!
1番花の果実が真っ赤に色づき始めるのは11月中旬。「ほんとに最初の10数個は、家の神棚と、この地区のお宮さんにお供えすっとですよ。 ここまで育ってくれた感謝と、シーズンの豊作祈願をこめて。。。」と語る塚本さん。お父上から受け継いだ大事な習慣です。 1番花~4番花まで咲かせ、12月から3月いっぱい収穫し続けますが、ピーク時には、「寝る間もなくちぎって(収穫して)も間に合わんほど」とか。 「4番花の果実になると、株も疲れてくるので、普通は収穫量が減ってくるんですが、これを落とさずにもって来れる人が名人!」とのこと。 「名人は、面積を大きくしない人が多いんです。イチゴと語り合う時間をたっぷり持てる人、かな」(笑)
大きな実りにむけて成長中!
朝はイチゴの葉っぱの先にできる水玉が、陽の光にきらめいて清々しい!
朝はイチゴの葉っぱの先にできる水玉が、陽の光にきらめいて清々しい!
太陽が昇り始めた早朝、温室をあけたら、何かがキラッ、キラッと光っています。よく見ると、葉っぱの先端で水玉が太陽の光を受けて反射していたのです。 きれいですね~!!「それ朝露みたいだけど、イチゴ自身がつくりだした水玉なんですよ。吸い上げた水を葉っぱの先まで送っているから水玉になる。 根をしっかり張って、養分を吸っている証しなんです」と塚本さん。すごいね~!!イチゴたち!「朝はやっぱり、葉っぱもきれいで、イチゴも元気に見えるんです。 だから騙されないようにしよらんと(笑)。朝の顔つきだけ見とったらいけんと(笑)」「15年以上やっとっても、まだまだコントロールできてないなあ、と思うことがある。 生き物は難しいね。でもこの7~8年は、だいぶ手応えが出てきたので、ノウハウを後輩にも共有してもろうて、部会の青年部の人たちを応援していきたいですね」。 地区全体の発展をめざすのも、大事なことなんですね!