[じゃがいも]栄養や選び方、茹で方、品種別のおすすめ料理

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[じゃがいも]栄養や選び方、茹で方、品種別のおすすめ料理

監修:

じゃがいもはビタミンCが豊富。炭水化物を多く含みますが、米やパンにくらべて低カロリーです。緑色になった皮や発芽部分には有害なソラニンという物質が含まれるので、注意しましょう。17世紀の初めにインドネシアのジャカルタから伝わりました。そのため「ジャカルタから来たいも=じゃがたらいも」がなまって、じゃがいもになったといわれています。

栄養素

  • ビタミンC など

旬・産地

旬は6~9月。北海道などでの「春植え(4~6月に植えつけて7~11月に収穫する)」と、長崎県・鹿児島県などでの「秋植え(8~9月に植えつけて11~翌年1月にかけて収穫する)」に大きく分けられます。貯蔵されたものが5月ごろまで出荷されます。

旬・産地

選び方

おいしいじゃがいもの選び方

あまり大きすぎず、表面はなめらかでハリのあるもの、皮が薄く、シワがないものを選びましょう。
「男爵」は形が丸いものを。「メークイン」なら形がややへん平で、重いものがおすすめです。

避けたいもの

いずれの品種も、キズや褐色の斑点があるものは避けましょう。明るいところに置くと皮が緑色に変色します。この部分と発芽部分にはソラニンという有毒成分が含まれ、食べると中毒症状を起こす危険があります。保存中に変色や発芽があった場合は、完全に取り除いて調理してください。

保存方法・期間

おいしさをキープする保存のしかた

2~3個ずつに小分けしてキッチンペーパーで包み、全体を新聞紙に包んで風通しのよい所で保存しましょう。

おいしさをキープする保存のしかた

下ごしらえのコツ

芽をとる

芽の部分と緑色になった皮の部分には、有害物質のソラニンが含まれるので、必ず取り除いてから調理しましょう。

  1. 包丁の刃元(刃の下端のカドの部分)で、芽とその周辺5mmくらいをえぐり取る。芽を取る部分のある皮むき器などを利用すると便利。
    下ごしらえのコツ
  2. 皮が緑色になった部分は、厚めに皮をむく。

水にさらす

切り口が空気にふれると褐色になるので、切ったらすぐに水にさらしましょう。長くさらすと、でんぷんが流れ出してしまうので、短時間でOK。料理によっては、水にさらさずに調理することもあります。

茹でる・蒸す

皮つきのまま茹でる場合は、皮をよく洗って表面の土をとり、水から茹でます。茹で加減をみるにはじゃがいもに竹串を刺して、すっと通るくらいが適当。

レシピ

品種別に味や食感を生かすおすすめの料理を紹介します。

●男爵
不規則にデコボコがあります。火を通すとホクホクした食感で、粉っぽくなり、崩れやすくなります。
<おすすめの料理>
粉ふきいも、ポテトサラダ、コロッケ、マッシュポテトなど、つぶした食感を楽しむ料理に向いています。

●メークイン
デコボコが少なく、なめらかな楕円形です。火を通すと、ねっとりとした食感になり、煮くずれしにくく歯ごたえのある仕上がりになります。
<おすすめの料理>
肉じゃが、カレー、シチュー、グラタンなど、煮込む料理に向いています。

●新じゃが
皮が薄くてやわらかいので、皮ごと食べられます。風味豊かで、水分が多いのが特徴です。
<おすすめの料理>
皮ごと茹でるか、蒸してそのまま食べます。またベイクドポテトにして、料理の付け合わせに使ったりします。


写真:小林友美
制作・監修:カゴメ
参考文献:
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)
『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
出典:
農林水産省 平成26年産野菜生産出荷統計(産地) 春植え 秋植え
J-STAGE
「調理と科学(9)いもの調理」(でんぷんによるビタミンCの溶出防止)
「食品中ビタミンの調理損耗に関するレビュー(その2)(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、ビタミンC)Vitamins (Japan),91 (2),87-112 (2017)(水溶性ビタミンの残存率)>
独立行政法人農畜産業振興機構 野菜ブック「ばれいしょ」(春植え、秋植えの時期)


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最終更新:2023.01.12

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