かんたん家庭菜園!プランターでトマト栽培[摘芯&病気対策]

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かんたん家庭菜園!プランターでトマト栽培[摘芯&病気対策]

監修:

緑色の実をつけ始めると、収穫まであと一歩。この時期に、トマトの実にしっかり栄養をまわすための「摘芯」を行いましょう。また、生育不良の症状や病気の対策についても紹介します。

手が届かないほど茎が高くなったら摘芯を

茎の先端に手が届かなくなったら、茎の先端をハサミで切りましょう。これを「摘芯」といい、茎と葉の生長を止めて、トマトの実の部分に栄養をまわすために行います。

手が届かないほど茎が高くなったら摘芯を

トマトの実が大きく甘く生長していく時期は、生長不良になったり、病気にかかったりとまだまだ油断は大敵です。「何かいつもと違うな?何か変だな?」と思ったらすぐに対策をとりましょう。

生育不良の予防策

日照不足や多湿、寒冷などの天候不順、肥料・水の過不足によって、さまざまな症状が葉や実に現れることがあります。これを生育不良といい、同一株で、同じ時期に着果した実にはほぼ同じような症状が現れます。病気と違って他の株には伝染しないため、すぐに対処すれば、影響を最小限にとどめることができます。

肥料不足によって起こるもの

葉が黄色く色褪せて落ちたり、枯れたりしてしまったときは、肥料不足の可能性があります。液体肥料を追肥し、栄養を与えてください。
また、カルシウム不足によって、実の先端部分が褐変・陥没し、腐ったようになる「尻腐れ症(写真)」や、カリウム不足によって、縦方向にすじが入る「すじ腐れ症」があります。その場合はすぐに発症した実を取り除き、不足している栄養分を与えましょう。

肥料の不足によって起こるもの

病気の予防策

野菜の病気の原因は主にカビ、ウイルス、細菌の3種類に分かれます。これら、病気による被害は、生育不良と違い、他の株や野菜に伝染したり、収穫できなくなったりする恐れがあります。感染しないよう、しっかりと対策をとって予防しましょう。

[カビ]高湿に気をつけて

病気の中でも特に多いのが、カビによるものです。実が灰色になる「灰色かび病」や円形の斑点ができる「炭そ病」などがあります。これらは、湿度が高いと発病しやすい特徴があります。日当たりや風通しをよくして、雨の当たらない場所で育てましょう。発病した実や葉・茎などは取り除き、土は日光に当てて消毒してください。

[ウイルス]害虫をつけない対策を

ウイルスによる病気は、アブラムシが媒介し、葉の表面が凸凹したり、葉に濃淡のあるモザイク模様が生じたりする「トマトモザイク病」や、タバココナジラミが媒介し、先端の葉が黄色く縮む「黄化葉巻病」などがあります。これらは一度発症してしまうと回復する見込みがなく、株ごと撤去して他の植物への被害の拡大を防ぐしかありません。虫などによって運ばれることが多いため、天然農薬の散布で害虫をつけないように、事前に対策をとっておくことが大切です。

虫がついているのを見つけたら、霧吹きを使って水で飛ばしたり、割り箸で掴んだりして、駆除してください。

[細菌]銅剤をまいて予防

過湿などにより土で繁殖した細菌が、雨などではねて気孔や茎や葉の傷口から入り込むことにより、株が病気になってしまいます。殺菌作用のある銅材を水で800倍に薄めて霧吹きで葉っぱに吹きかけると、菌の繁殖を防ぐことができます。

発症後に殺菌剤などの農薬をまいて対処することもできますが、生で食べるトマトにはおすすめできません。事前の予防を心がけましょう。

最後のステップ!トマトの[収穫&プランター処理]はコチラ

藤田 智

藤田 智

恵泉女学園大学 教授

1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は120冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。

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最終更新:2018.07.02

文:KWC
写真:谷山真一郎(1~3枚目)、カゴメ(4枚目)
監修:藤田智、カゴメ
参考文献:『NHK 趣味の園芸 やさいの時間 藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修 NHK 出版編(NHK出版)
『藤田智の必ず収穫できる野菜づくり入門』藤田智著(実業之日本社)

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