こんなに違う!?なすをおいしく、長持ちさせる保存方法とは

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こんなに違う!?なすをおいしく、長持ちさせる保存方法とは

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なすは、日本では奈良時代から栽培されていたともいわれており、地域ごとに特色ある品種が現在でも多く残っています。和風や洋風など、どんな料理とも相性は良いですが、おいしく味わうには、保存にもひと工夫が必要。今回は新鮮ななすの見分け方と、正しい保存方法を紹介します。

新鮮ななすの見分け方

新鮮ななすの見分け方

皮の表面にハリとツヤがあり、濃い黒紫色をしているものが新鮮です。
古くなると表面がしなびてくるため、早めに食べきりましょう。水分が多い野菜なので、手に取ってみてある程度重さを感じるものを選ぶのがコツ。大きさのわりに軽いものは避けましょう。

なすの鮮度は見た目で判断できる要素が多いので、購入する際によく見て選びましょう。

なすの最適な保存条件

なすの原産地はインドのため、暑さや湿度には強いのですが、一方で寒さや乾燥に弱い傾向があります。最適な保存条件は、温度が8~12℃で、湿度は90~95%。スーパーの売り場を見てみても、最適な保存温度が0℃であるレタスやほうれん草などの葉物野菜とは別の場所に置かれていることが多いです。家庭では冷蔵庫に入れますが、5℃以下で冷蔵保存すると「低温障害」を起こし、変色や軟化につながります。冷蔵庫の中でも温度が管理されている野菜室へ入れるか、生のまま冷凍保存するとよいでしょう。

正しく保存すれば、なすの鮮度はこんなに変わる!

正しく保存したものとそうでないものとでは、実際にどれだけ鮮度に差が出るのでしょうか。「ラップに包んで保存袋に入れたなす」と「むきだしのままのなす」を1週間、冷蔵庫の野菜室で保存して実験をしてみました。

正しく保存すれば、なすの鮮度はこんなに変わる!

ラップに包んで保存袋に入れたなす(左)は、皮のハリとツヤが保たれ、保存する前の状態と見た目はほとんど変わっていません。一方、むきだしのまま保存したなすは、表皮がしなびて、部分的に変色しているところも。「野菜室なら大丈夫」と、余ったなすをそのまま冷蔵庫に入れてしまいがちですが、冷蔵庫の中でも野菜の水分は失われていきますから、しっかり密封することが大切です。

最後に

なすは「低温」と「乾燥」に弱いため、手に入れたその日のうちに食べてしまうのがおすすめ。余ったときは、正しい保存方法でおいしさとみずみずしさを長持ちさせましょう。

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最終更新:2022.05.18

文:齊藤 カオリ
写真:小林友美
監修:カゴメ
参考文献:
・『ひと目でわかる! 食品保存事典』島本美由紀著(講談社)
・『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
・『改訂9版野菜と果物の品目ガイド』(農経新聞社)

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