[かぼちゃの切り方]簡単&便利!下ごしらえと料理別の切り方

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[かぼちゃの切り方]簡単&便利!下ごしらえと料理別の切り方

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かぼちゃは夏が旬ですが、日々の食卓にイベントに、通年で活躍する身近な野菜です。しかし、硬くて生の状態では扱いづらいのが難点。切るのが苦手という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、料理研究家の高城順子先生に、ラクにできる下ごしらえのコツと、料理別の切り方を教えていただきました。

※包丁は事前によく研いでおきましょう。

料理1[スープなどにする場合]硬いヘタを避けて切り分ける

硬いヘタを避けて切り分ける
  1. 丸ごとから切り分ける場合、包丁でヘタをくり抜くのには、かなりの力が必要です。上の写真のように、ヘタを避けた位置に包丁の中央部分を当て、「刃全体」で力が均等に入るようにし、半分に切ります。
     
  2. 半分にしたら、ヘタのすぐ近くに包丁の「刃先」を入れ、三角形に削ぎ取るように切り落としましょう。ヘタをとったら、1/4に切ります。
    ヘタは包丁の先端で三角形に切り落とす
  3. 1/4に切り分けたら、スプーンで種とワタをこそげ取り、一度水洗いします。ワタが残っていると煮崩れの原因になるので、できるだけきれいに取り除きましょう。
    スプーンで種とワタをこそげ取る
  4. さらに小さく切る前に、[3]をラップで包んで、電子レンジで少し加熱してやわらかくします。600Wの電子レンジで2~2分半(500Wの場合は2分半~3分)が目安です。様子を見ながら時間を加減してください。
    ラップで包んで、電子レンジで加熱
  5. 加熱直後はとても熱いので、ラップに包んだまま少し時間を置いてから切りましょう。やわらかくなれば、皮の面を下にしても簡単に切ることができます。
    加熱直後は熱いため、少し時間を置いてから切りましょう

料理2[煮ものにする場合]ところどころ皮をむいて味がしみ込みやすくする

かぼちゃは皮つきのまま調理すると煮崩れしにくく、盛り付けも美しく仕上がります。ただし、一般的に多く出回っている「西洋かぼちゃ」の場合は、皮が硬めなので、下の写真のようにところどころ皮をむいて味をしみやすくしましょう。

  1. 切り口を下にして置き、皮の色が残る程度に、ところどころ薄く削ぎ落とします。
    皮の色が残る程度に、ところどころ薄く削ぎ落とす
  2. 4~5cmの大きさの角切りにし、切り口の角を薄く切り取ります(面取り)。こうすることで、煮崩れを防ぎます。
    煮物は切り口の角を薄き切り取って、面取りする

料理3[炒めものや揚げものにする]繊維に沿って押し切り、薄切りに

かぼちゃが安定するように切り口を下にして置き、繊維の向きに沿って、5~7mm幅の薄切りにします。包丁は、手前から押し出すように動かしましょう(押し切り)。

繊維に沿って押し切りで、薄切りに

料理4[サラダやコロッケなどの具材にする場合]電子レンジで加熱してからつぶす

つぶした果肉を具材にする場合は、使う分量を切り分けて、種とワタを取り除き、ラップをかけて電子レンジで加熱します。加熱の目安は、600Wで4~5分。時々竹串を刺してみて、スッと入るくらいにやわらかくなったら、スプーンで果肉をすくい出してつぶします。

電子レンジで加熱してからつぶす

かぼちゃを切るときは、よく研いだ包丁を使い、生の硬い状態のものの場合は特に「刃全体を使うなど、包丁の扱いに注意すること」「必ず平らな面(切り口)を下にして安定させること」を忘れずに。用途に合った下ごしらえの方法を使い分けて、ほっくり甘いかぼちゃ料理を存分に楽しみましょう。

高城順子

高城順子

料理研究家・栄養士

女子栄養短期大学食物栄養科卒。和・洋・中華料理の専門家に師事した後、料理教室の講師を経て、フリーの料理研究家に。研究途上、栄養学の見地から野菜や果物のより有効な活用を思い立ち、エスニック料理の真髄を学ぶために東南アジア諸国を訪問。そこで習得した「美味しい健康食」の料理法をまとめ、発表した『くだものと野菜のヘルシークッキング』は、各方面から評価を得る。
入手しやすい材料からちょっとした工夫で作る家庭料理が人気。テレビをはじめ、多数の雑誌で料理を発表し続けるとともに、新しい時代の食文化啓蒙活動にも力を入れている。

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最終更新:2022.12.22

文:KWC
写真:菅井淳子
監修:高城順子、カゴメ

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