カゴメの価値の中心には、創業以来一貫して「農」と「自然」があります。当社は農を起点に、品種・栽培技術開発、調達、加工、そしてお客様のもとに価値を届けるまでのバリューチェーンを構築してきました。
このバリューチェーンを構成するそれぞれの強みを掛け合わせることで、カゴメグループ全体としての強さを磨き、持続的な成長を加速します。
農からの価値形成力、バリューチェーン全体で培った技術や知見、国内外の自社拠点に加え、サプライヤーや顧客と築いてきたグローバルネットワーク̶̶これらは、長年の事業活動を通じて積み重ねてきたカゴメ独自の強みです。
事業構造や市場環境が大きく変化する現在においては、個々の強みを単独で発揮するだけでなく、グループ各社が持つ強みを有機的に掛け合わせ、その相乗効果を最大化することが重要になります。カゴメグループは農から価値を形成するバリューチェーンの強みを掛け合わせることで、競争優位となる価値の創出に挑み続けます。
2035ビジョンの実現を目指して、2026年から2028年までのKagome Group Plan 2028では「『農から価値を形成するバリューチェーン』を進化させ、国内外における競争優位性を築く~独自の強み『農・技術・グローバルネットワーク』の相乗効果の最大化~」をテーマに掲げました。2029年以降に、国際事業及び新規価値領域が成長を大きく牽引していくためには、本中計期間における成長基盤の構築と競争力の強化が極めて重要となります。
Kagome Group Plan 2028では、経営指標としてROE9%以上を目標に設定しています。また、期初の事業ポートフォリオを前提とした成長目標として、売上収益3,250億円、事業利益は270億円を掲げました。これに加え、約500億円規模の戦略投資予算枠を確保し、インオーガニック成長を含む将来に向けた成長機会の創出を推進していきます。
Kagome Group Plan 2028の基本戦略は、「収益獲得力の向上と、成長・新規価値領域への資源投下による競争力強化」です。この実現のため、4つの戦略を実行します。
テーマ「農から価値を形成するバリューチェーン」を進化させ、国内外における競争優位性を築く
~独自の強み「農・技術・グローバルネットワーク」の相乗効果の最大化~
野菜と健康の価値提供を起点としたバリューチェーン最適化による、収益獲得力の強化
日本市場は、人口の減少、高齢化率の上昇などの環境変化に加え、様々なコストの上昇が継続しています。一方で、健康への関心の高まりや、食に対する価値観の変化といった新たな需要も確実に生まれています。このような需要を捉え、野菜と健康の価値提供を強化するとともに、バリューチェーンの最適化を通じて、成長と利益獲得を両立する国内加工食品事業へと進化を図ります。日本国内においては、生産者との強い信頼関係や、機能性研究など、川上からの価値開発が進んでいます。ここから創出した価値を多様な商品へと展開し、需要創造を図るとともに、生産拠点・在庫・チャネルの最適化を推進していきます。
バリューチェーンの相互連携の強化による、トマト他一次加工の安定的な収益の創出
トマト他一次加工は、加工用トマトやトマトペーストの市況の影響を受けやすく、業績の変動幅が拡大しやすい特性を有しています。このため、市況変動を前提としながらも、適切な利益を安定的に創出できる事業構造への変革が課題です。これに対し、当社の強みを掛け合わせた一連の施策を通じて対応していきます。具体的には、GARBiCや契約農家との連携による加工用トマトの付加価値化に加え、製造工程における品質向上や原価低減活動の展開、さらにトマト他二次加工の顧客ニーズに対応した商品開発を進めます。これらは、一連のバリューチェーンを有する当社ならではの一貫した取り組みであり、収益基盤の強化と安定化につながるものと考えています。
ソリューション提案力強化による、フードサービス向け事業の成長と、インドの基盤構築
主に、フードサービス企業向けのピザソースやオイルソースなどを販売しています。フードサービス市場規模が大きい米国、ヨーロッパ、及び成長率の高いインドを重点エリアとしています。フードサービス業態はトレンドの変化が速く、顧客の要望に即時に対応できる提案力とQCD(品質・コスト・供給力)が勝敗を分けます。日本、米国で培った知見を相互に活用し、ソリューション提案力の高度化、QCDの仕組みづくり、グローバルネットワークの連動を一体で進め、トマト他二次加工をこれからの成長エンジンにしていきます。
北米は世界のフードサービス市場の約半分を占め、大規模チェーン企業が多数存在します。今後はトマトペーストをベースとしたピザソースなどに加え、市場成長率の高いオイルベース、アジアンベースなどの商品開発力の強化や、容器のバラエティ化、マーケティング人員の補強によりソリューション提案力を強化していく必要があります。また、米国で培ったフードサービス企業向けの知見をグループ企業で連携し、グローバルの強みに転換していきます。
グローバルR&Dミーティングの様子
2035ビジョンの実現に向けて、今後確実に拡大すると予想されるウェルビーイングとサステナビリティの2つの市場に対し、カゴメらしく価値創造に取り組むことで、未来の成長の柱を創造します。取り組みの1つ目は「農と食のウェルビーイング事業」、2つ目は「環境負荷の低いトマトビジネス」です。これらを未来の成長の柱に位置付け、2028年までを価値開発フェーズとして、2029年以降の事業化へとつなげていきます。
カゴメグループが独自の強みを築き、持続的な価値創造を実現する原動力は、人材・研究開発・DX・サステナビリティの4つの経営基盤です。
Kagome Group Plan 2028では、事業の成長を示す指標として売上収益と事業利益を、経営成果を測る指標としてROEと株主還元を設定しています。主要指標を以下に示します。