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野菜摂取推進プロジェクト 活動報告
星野リゾート
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星野リゾート
マーケティンググループ リゾナーレマーケティング ディレクター
森田崇之さん

旅行を通して、リゾート滞在&食体験が楽しめる「新しい体験価値」を生み出したい

変化し続ける生活者のニーズ・トレンドを捉え、新しいアクティビティや宿泊プランを生み出し続ける星野リゾート リゾナーレ。リゾート運営という非日常の場面で、プロジェクトの理念「野菜摂取推進を通じ、健康寿命延伸を実現する」をどのように取り入れ、訪れる方々へ提案しているのでしょうか。現場でのお客様の反応や「食」に対する関心の変化、今後の展望などを聞きました。

異業種と協業することで、新しい宿泊体験を提供したい

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──あらためて、「野菜摂取推進プロジェクト」にご賛同いただいたのにはどのような背景があったのでしょうか?

本プロジェクトが掲げる「日本の野菜不足を解消し、健康寿命を延伸する」という理念と、私たちが掲げる「旅を楽しくする」という理念を掛け合わせることで、お客様に新しい体験価値を提供できるのではないかと考え参加しました。

「楽しい旅」を広く伝えることでより多くの方に旅に出てほしいと考え、私たちは新しい旅の仕方を提案し続けております。滞在の中でも食の「野菜摂取」にフォーカスを充てた滞在は、お客様のリゾート滞在をより楽しく、充実させることができるのではないかと企画を考えました。

また、協業を通じて新たなお客様との接点が増える点も期待しております。
私が担当するリゾナーレブランドは、お子様連れの方に多くご利用いただいておりますが、2023年には、ターゲット層の拡大を目指し「PLAY HARD」という新たなブランドコンセプトを掲げました。これはファミリーだけではなく若者同士や大人旅など幅広い客層の方に、食体験を含む多彩なアクティビティや景色などの空間を楽しみ尽くしていただこうというもの。そうした取り組みを進める上で、お客様との新たな接点づくりはとても重要なテーマです。

本プロジェクトを通じて、お客様にも社員にも行動変容が起きた

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──本プロジェクトにご賛同いただき、共同企画などを行う中でどのような変化がありましたか。

まず、私を含む本プロジェクトに関わった社員の野菜摂取に関する意識が大きく変わりました。
今までは「野菜摂取はいいことだ」と頭ではわかっていても、具体的な行動に移すことができませんでした。ところがベジチェック®(カゴメの野菜摂取量を可視化する機器)をしたところ想像以上に数値が低く、また、プロジェクトを通じて野菜摂取がなぜ大切なのかを知ったことで、どうしたら目標値まで到達できるかを考えるようになりました。「1日に1本野菜ジュースを飲む」など、実際の行動変容へと繋がったことは大きな一歩だと思っています。

こうした経験を経て、野菜や野菜摂取について「私たちだけではなく、お客様も同じ状況なのでは?」という気づきが生まれました。
そこに新たな価値を提供する旅のヒントがあるのではないかと考えて2020年にリゾナーレ那須(栃木県)にて、『アグリツーリズモリゾートで元気になるベジ旅』を共同企画いたしました。

野菜を知り・触れ・食べるという一連の体験を通じて、「家に帰ってからも普段の生活で野菜をとろう」と行動に移されたお客様もいらっしゃったようです。

翌年には、野菜づくしの滞在で野菜不足を解消するプラン「ベジロス女子の救菜ステイ」をリゾナーレ那須独自で企画し、内容を進化させながら2022年、2023年と続いております。

ストーリーがある地産地消の楽しい食体験を提供し続けたい

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※写真はリゾナーレ那須で実施している「ファーマーズレッスン」子どもから大人全員が参加できる

──ここ数年の生活者の「食」に対する意識の変化を受けて、食関連の企画にはどのような変化がありましたか。

コロナ禍の少し前から「ストーリーが感じられる食体験」へのニーズが高まっています。
以前は地域の食材をおいしく調理して提供することがお客様満足に繋がっておりましたが、今はそれだけでは足りません。全国で高いレベルの食体験ができるようになったからこそ、その土地ならではの「地産地消の体験」が求められています。

その食材はどういう過程で作られたのか、生産者はどのような思いで作ったのか…そうした「ストーリー」をお伝えすることが、お客様満足度の高い食体験には欠かせないものになってきていると感じています。

──「ストーリー」は、お客様へどのようにお伝えしているのでしょうか。

例えば「リゾナーレトマム」で行っている夏の自由研究プログラムでは、ファームエリアにいる牛の生態を学び、実際の乳牛を使ってのバター造りや実食体験を行い、地産地消体験を提供しています。

これは広大なファームエリアを美しい原風景に戻していく取り組みを行い、お客様にはそこで育まれる風景や美食を五感で感じていただこうというプロジェクト「ファーム星野」の一環です。体験したお客様からは「実際に見て、触れて、学んだことを実践して食べるとこまで体験できて、食に対しての関心が増えた。普段では体験できないことができた」と好評をいただいています。

──「知ること」が満足度の向上につながるのですね。

お客様が自分ごとにできる“気づき”があることはとても重要で、同じ食事内容でも満足度が全く変わります。

これは野菜についても同じだと思っています。

例えば「リゾナーレ那須」では農作業を体験できる「ファーマーズレッスン」を実施していますが、野菜が苦手な子どもでも、農業や野菜について知ったり、実際に触れることによって「食べてみたい」という気持ちが自然と芽生えるようです。さらに、彩り豊かなメニューで「楽しい」という気持ちも引き出すことで、いつの間にか野菜を食べられるようになったり、食への興味が出てきたりします。

──知り・体験することで行動変容が起きるのですね。ここに野菜摂取量増進への大きなヒントがありそうです。

私たちは今後も「食体験と旅」を組み合わせた宿泊体験を展開していきたいと考えています。

ジャストアイディアですが、カゴメさんとは「全国キッチンカープロジェクト」もしてみたいですね。カゴメさんのコーポレートシェフの方が考案した、その土地の野菜を使ったランチを提供しながら、全国のリゾナーレ施設(北海道・栃木・山梨・静岡・大阪・沖縄)を回るというものです。また、リゾナーレはファミリーの方も多いので、教育・ファミリー市場に知見がある他の賛同企業とも共同で取り組んでみたいです。

プロジェクトを通じて、旅行滞在中でも「食」の新しい楽しみ方や発見を提供し、記憶に残る体験価値を生み出し続けていきたいと考えています。

賛同企業一覧

※2024年3月時点(五十音順)
  • 旭化成ホームプロダクツ株式会社
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • ANA X株式会社
  • 株式会社ABC Cooking Studio
  • 小野薬品工業株式会社
  • オムロン ヘルスケア株式会社
  • 全国農業協同組合連合会(JA全農)
  • 全日本空輸株式会社
  • 株式会社大和総研
  • タキイ種苗株式会社
  • 東急株式会社
  • 名古屋鉄道株式会社
  • 日本電気株式会社(NEC)
  • パナソニック株式会社
  • 株式会社ベネッセコーポレーション
  • 星野リゾート リゾナーレ那須
  • ヤンマーマルシェ株式会社
  • ル・クルーゼ ジャポン株式会社
  • ロート製薬株式会社
  • カゴメ株式会社